2003年バリ日記 ~宮廷料理を食べに行く~

前コラムで朝食と昼食について触れた。

昼間はのんびりして、夕方くらいから行動するという生活を送っていたので、必然的に朝食と昼食はホテル内もしくはホテル近辺で食べていた。

夕食に関しては、町に買い物に行くついでに町の食堂で食べたり、日本から持っていったガイドブックでレストランを見つけて食べに行ったりしていた。

去年までの夕食は、現地で友達になったカリアニがいるレストランに通っていたのだが、悲しいことに、テロの影響による不景気の波をまともに受けてしまい、彼女の働いていたレストランがつぶれてしまった。

彼女の店は見た目は普通のレストランだったが、バリで回ったどこの店よりも絶品のナシゴレンを出していた。ホテルのナシゴレンよりも美味しかった。
ナシゴレンだけでなく、「サテ」と呼ばれるインドネシア風焼き鳥や「チャプチャイ」と呼ばれるインドネシア風野菜炒めなど家庭的な料理を数多く揃えていて、どれも美味しかった。

彼女と会えなくなってしまったこと、あの絶品のナシゴレンが食べれなくなってしまったことは非常に残念でならない。

今回の旅では、彼女のレストランに行けなくなってしまったことで、毎度夕食をどこで食べるか考えねばならなかった。





とある夜、何を食べようかとガイドブックを見ていたところ、インドネシア宮廷料理を食べさせてくれるレストランを見つけた。

ガイドブックによるとどうやら外国人に超人気らしく、インドネシア宮廷料理の味を忠実に再現しており、地元の人からも美味しいと評判とのこと。
予約が必要で、特に中庭でバリダンスが行われている20:00~21:00は非常に混むらしい。

思えば、もう数回バリに来ているが、いつもお気に入りのナシゴレンやシーフードばかり食べていて、こういった伝統文化っぽいちゃんとした食事をしたことがなかった。

というわけで早速ホテルから電話をかけ、予約を取った。
もうこの日の席は空いておらず、食事は明日となった。

そして、ディナー当日。
ホテルに来ていた送迎車に乗って、ホテルのあるヌサドゥアから、そのレストランがあるブノアまで約10分。
ブノアはキレイなビーチとマリンスポーツで有名な地域だ。

ついたレストランは見た目は普通のバリ風レストランだったが、ひとたび門をくぐると、中央の中庭でガムラン演奏者が生演奏をしており、それを取り囲むようにオープンエアの客席があり、非常に開放的な空間であった。
料理の鉄人のクッキングスタジアムみたいにオープンキッチンで客の目の前で数名のシェフが料理を作っており、それを見ながら食事ができるようになっていた。

とても贅沢な造りになっており、バリという南国リゾートの雰囲気と、広い土地があるからこそ実現できるレストランであった。
バリのレストランは、こういう開放的で贅沢な空間をとっているレストランが多い。

同じ日本の大手ガイドブックのコメントを見てきたのだろうか、異様に日本人のカップルが多かった。同様にオージーガイドブックでも紹介されているのか、オーストラリア系外国人も多かった。

メニューは、基本的に宮廷料理のコース。
肉中心のコース、シーフード中心のコース、ベジタリアン向けの野菜中心のコース、この3種。

英語で色々説明がされているのだが、基本的にどれも「indonesian」(インドネシアの)、「traditional」(伝統的な)、「spicy」(スパイスのきいた)のこの3つの英単語ばかり出てくるので、実際の味は食ってみないことにはよう分からない。

インドネシアに来ているのだから当然「indonesian」だし、宮廷料理を食いにきているのだから当然「traditional」、もっと言ってしまえば、この国で「spicy」じゃないものなんてない(苦笑)。
もっと具体的な情報が欲しかったのだが・・・仕方ないので、とりあえずオマカセで肉中心のコースを頼んだ。

しばらくすると、まず前菜である野菜のピクルス(酢漬け)と、炭焼き台の上に乗ったサテ(焼き鳥)がやってきた。
普通のレストランで食べるサテは普通に肉が串刺しになっているのだが、このサテはどちらかというと日本で言う「つくね」に近かった。
よく日本のちょっとオシャレ風創作料理居酒屋でありがちの「手ごね風つくね串 一本250円」みたいなちょっと太めのつくね串を想像していただければ、ほぼあっている。

味は、まぁ美味いんだが、このつくねの中に私の苦手な香草がたんまり入っていたので、個人的には普通のサテのほうが好きだ。

サテを食べているあたりで、中庭でガムランの音が大きくなり、バリダンスが始まった。

バリダンスの横で、とある日本人の子供が、ダンサーのお姉ちゃんの腰振りをマネして、くねくねして、観客の注目を浴びていた。
クレヨンしんちゃんを想像してもらいたい。
親御さんが何度が出て行っては連れ戻すのだが、よほどステージに立ちたいのか、また舞い戻ってくる。
親御さんにとっては、「うちのバカ息子がすみません・・」くらい気が気でなかっただろうが、私はバリダンスよりバカダンスの方を楽しんで観ていた(笑)。

そうこうしているうちに宮廷料理メインディッシュの登場。
大きなプレートに数種のおかずが乗ったセットと3色のご飯が運ばれてきた。
プレートには、香草の牛肉煮込み、ピクルス、カレー、バナナの葉で蒸した鶏肉などが小鉢に入っていた。

ご飯は、インドネシアで縁起がイイ色なのか、黄色、赤、白の3色米が取り分けられた。
味はせず、このご飯に先ほどのおかずを取って、食べるというものだ。

おかずに強烈な香草の味がついていて、しかもどれも同じ香草を使っているっぽいため、味に変化がない。

個人的には、いつものナシゴレンの方が好きだ。
周りを見ると、みんなすごく美味しそうに食べている。
私だけか・・・・?どうやら和の国の江戸の端から来た庶民には、インドネシア王宮のことは理解できなかったらしい。

最後に銀のプレートに色々な果物と日本で言う甘い大福のようなお菓子が盛られたデザートが来て、宮廷料理は終了した。

このコースで1人約3500円。バリの通常価格帯からすれば、超高級だ。





総括として、強烈な香草が私の舌に合わなかったのが最大の敗因なのだが、「へぇ、バリの王宮って、こんなの食べてたんだー」という知識料に3500円を払ったと思えば、良い経験になった。

ちょっと京都の会席料理みたいなものを期待してたんだけどなぁ。見た目にも「おお!」という高級感と色々な種類の食事。
結局、香草がつらくてかなり残しちゃったこともあり、ホテルに帰っておなかがすき、お菓子を食べ始める始末(苦笑)。

でも、超スパイシー好きな方にはお勧めします。
実際、うちのテーブル以外の客はみんな目をキラキラさせながら、美味そうに食べてたんで。

え?そのレストランの名前??

そうなんですよ、それなんですけど・・・ここまで書いといてなんなんですが、美味いという感覚が自分の脳ミソに残らなかったために忘れちゃったんですよね、レストランの名前(笑)。

大手バリガイドブックのヌサドゥア・ブノア地区の紹介に絶対載っていると思いますので、あとはよろしく・・・ということで(苦笑)。すんません。








■今日のバリなカメ。


◆メインディッシュ
f0232060_1581442.jpg見るからに「香草入ってますっ!」という感じのおかずたち。
ちなみに手前のばかでかい赤唐辛子は飾り物です。最初は、これも食うのか???と思いましたが・・・・。





◆三色米
f0232060_1583232.jpgこの3色は日本で言う赤飯みたいなもんなんでしょうかねぇ・・・?
味は特になく、ちょっと固めのご飯でした。見た目には可愛らしい感じでした。






◆バリダンス
f0232060_1585330.jpgせっかくのバリダンスだったんですが、クレヨンしんちゃんによるくねくねダンスに目を取られてしまいました。
by meshi-quest | 2003-11-17 15:07 | 旅行_海外
プロフィール
ゲームプロデューサー
成沢 理恵
「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」シリーズで知られる㈱スクウェア・エニックスを経て、 現在、ちゅらっぷす株式会社取締役、兼、ゲームプロデューサー。

ヒマさえあれば、国内、海外を食べ歩き、遊び歩く、生粋の遊び人。

その経験は、ゲームづくりにも活かされている、はず……。
最新の記事
以前の記事
カテゴリ
お知らせなど
検索
タグ
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
ブログトップ