2003年バリ日記 ~バリで寿司~

今回の旅では、やたらと日本食を食べる機会が多かった。


バリで日本食と言うと、「福太郎」というチェーン店の名前が必ずあがる。
一度でもバリに行かれた方は、空港やら街中やらで「福太郎」のデカイ看板を見かけたことがあると思う。
バリ政府から食に関する賞を受賞している、とにかくバリでは有名な日本食チェーン店だ。

私がいつも泊まっているシェラトンラグーナ・ヌサドゥアホテルの近くにも「福太郎」がある。
もう数回バリには行っているが、実はまだ一度も行ったことがなかった。

ある夜、遠出をして帰ってきて、これから街に飯食いに行くのも面倒だなぁ・・・と思っていた日があって、初めて、「福太郎」に行ってみた。

ウェイター、ウェイトレス、板前さん、すべて現地の人だったが、すごく流暢な日本語と挨拶をしてきた。
日本食のレストランなのだから、当然なのかもしれないが、難しい日本語を、かつ客相手に丁寧に話さねばならないので、ここで働いている人たちはさぞかし日本語と日本の勉強をしているのだと思う。感心。

メニューには、寿司をはじめ、タイのお造り、カツ丼、豚のしょうが焼き、焼肉、そば、うどん、鉄板焼き、おしんこ、味噌汁などありとあらゆる日本食が網羅されていた。
メニューは、丁寧に写真付きなのだが、写真を見た感じ、日本で食べる日本食となんら変わりはなかった。

当初は、「福太郎」メニューのウリになっていた【焼肉食べ放題バイキング】というのにチャレンジしてみる予定だった。
「おいおい、バリまで来て焼肉食べ放題バイキングかよ!」という滑稽さを味わってみたかったのだ(笑)。

たまたまいた日本人従業員さんに相談してみると、「現地の肉を使っているので、バイキングとは言えど、お口に合うかどうか・・・」と正直かつ心細い回答を得たので、客としては素直にバイキングはあきらめ、単品で頼むことにした。

注文したのは、寿司にぎり、おしんこ、カニのお味噌汁、日本茶(ホット)。
日本茶はサービスではなく、意外に高かった。

さて、早速来たのだが、見た目は全く普通の寿司と変わりないのだが、まず、シャリ違う。
日本の寿司飯のように、サラッとしておらず、水気が強く粘着質であった。
ネタはまぐろ、白身魚、えび、たまごなど、日本でもお馴染みのネタであり、味はまぁまぁという感じ。

全体として、食べれんほどまずいというわけではないのだが、「違う」という印象はすごく受けた。
「寿司」ではなく、「バリ寿司」なんだろうなぁ、正確には。似て非なるもの。
周りに大の寿司好きで通っている小娘としては、やはり日本の寿司の方が断然好きだ。

おしんこはちょっと塩気が強すぎで、味噌汁は、カニの香りはするものの、ダシが十分に出ていない印象を受けた。

やはり技術を同じにしても、使う素材や水など、1つ1つが異なっているため、見た目が同じでも味が違う。

これが、海外版日本食の限界なのだろうか・・・。
「食」は奥深い。

私たちの中で海外版日本食の限界を悟り始めていた頃、たまたまガイドブックで「祭り」という日本食屋を見つけた。
チェーン店ではなく、個人でやっている店らしいのだが、写真で載っていた大きなのれんの店構えが妙に気になって行ってみることにした。
場所は、クタ・レギャンというバリの繁華街から北に進んだスミニャックという地域にある。

決して大きな店ではないが、天井が高く、壁に日本の帯などをインテリアとして飾っていたりして、良い雰囲気の店であった。
メニューはさほど多くはなく、英語表記のみだったが、寿司、そば、おにぎり、肉じゃがなど家庭料理を揃えていた。
私は懲りずに鉄火丼と味噌汁にチャレンジしてみた。

今日の味噌汁という日替わり味噌汁で、今日はさやえんどうの味噌汁だった。
さやえんどうという非常に日本の家庭っぽい感じが気に入った。

で、実際、食してみる。
これが、「あ、味噌汁うめー」と普通に思ってしまうほど、美味かった。
日本のそこら辺の定食屋で出す味噌汁よりも美味かったかもしれん。
ダシもとれているし(たぶん、カニでダシを取っている)、非常に優しくて懐かしい味がした。

次に、鉄火丼がやってきた。
この鉄火丼も、すごく美味かった。ビックリした。
マグロもちゃんとしていたし、何よりシャリがちゃんとしていた。
味や水分量など、日本の寿司飯に忠実に作られていた。

完食。
まだまだ海外版日本食も捨てたもんじゃないなぁ・・・・、そう思わせてくれたこの日本食レストランに感謝する。

日本食を外から見つめなおしてみるのは面白い。
いつも当たり前のように食べている日本食であるが、日本食を作るに必要な素材、水などが揃っているからこそ、あのいつもの味になっているのだ。

今回、バリで日本食を食べてみて、米の味や味噌汁の味が気になった。
そう考えると、いかに日本食を構成するにあたって米や水が大事で、いかにそれに恵まれている環境に住んでいるかが分かる。

さらに、日本には、日本食以外にも中華やイタリアン、フレンチや東南アジア料理など、海外に行かずして色々なものが食べれて、しかも、それなりに何でも美味い。
もちろん、現地の本場料理には勝てないものも多いが、各国の料理が『普通』に美味いと感じられるなんて、恵まれている国だと思う。

と、まぁ、こんなウンチクたれるのにたまには海外版日本食を食べてみるのもイイもんだ。







■今日のバリなカメ。


◆寿司にぎり(福太郎チェーンにて)
f0232060_15111730.jpg 寿司飯の味がもうちょっときいていて、シャリの水っぽさがなければ良かったんだけどなぁ。。。

でも、日本語にも対応しているし、日本食も数多く揃えているので、日本食が恋しくなった人には良いかもしれません。しかも、ホテルへの送迎アリ。




◆鉄火丼とさやえんどうの味噌汁
f0232060_15113918.jpgこれは、ホント美味かったです。
特に味噌汁をここまで忠実に再現できていたのはすばらしい。







◆バリ風豆腐の肉詰め揚げ
f0232060_15115885.jpgエステを受けにスパに行った時に、併設されていたカフェで食べた料理。
『タフゴレン』というらしい。

バリにも豆腐というものが存在するらしく、豆腐の中にバリ風の調味をしたひき肉とキャベツを炒めたものを詰め、揚げたもので、非常に美味しかった。

厳密には日本食ではないのですが、味は非常にしょうゆと合う日本食でした。
by meshi-quest | 2003-11-18 15:09 | 旅行_海外
プロフィール
ゲームプロデューサー
成沢 理恵
「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」シリーズで知られる㈱スクウェア・エニックスを経て、 現在、ちゅらっぷす株式会社取締役、兼、ゲームプロデューサー。

ヒマさえあれば、国内、海外を食べ歩き、遊び歩く、生粋の遊び人。

その経験は、ゲームづくりにも活かされている、はず……。
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