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スラムダンク

非常に遅ればせながら、井上雄彦先生の名作「スラムダンク」を1巻から全部読破した。

連載をしていたときも、アニメをやっていたときも、ずっと気になっていて、いずれきちんと読みたいと思っていたのだが、なかなか全巻通して読む機会がなかった。



面白い。
とにかく、面白い。
いまさら、私が言うまでのことも全くないのだろうが、ホント何かに吸い込まれるように読みきってしまった。

そして、バスケットをまたやりたくなった。
バスケットって、こんなにカッコいいスポーツだったのか、と改めて思った。

私は、元・バスケ部員だった。
バスケ部というほど長く在籍していたわけでも、部員と言えるほど活躍していたわけでもなかったが、一応、成沢の歴史の中ではバスケ部員である事実が残っている。

中学にあがると、それまでの小学生の趣味のクラブ活動とは違って、ちょっとワンランク上の活動を要求される。
それまでずっと文化系クラブに属していたくせに、なぜか中学にあがってスポーツをやりたくなった。

どの道、どんなスポーツもド素人なので、とりあえず色々な部活を見学し、楽しそうにみえたスポーツ部に入ることを決めた。
たまたま体育館で見たバスケット部員のユニフォームとバッシュ(バスケットシューズ)がすごくカッコよく見えた。
うちの父親が昔バスケ部だったことや、比較的背が高かったこともあり、バスケ部に入ることにした。

が、私の描いていたカッコいいバスケ部とは違って、バスケ部員となった後には、地獄のようなキツイ練習が毎日待っていた。体力と根性の勝負だった。

「スラムダンク」でも主人公の桜木花道が「基礎ばっかりじゃなくて、ダンクさせろ!」と監督やキャプテンに言うシーンが描かれているが、実際も本当に基礎練習と基礎体力作りをとにかく来る日も来る日も繰り返す・・・という日々を行う。
思い描いていたジャンプやシュートをする自分の姿とは全く違うものがそこにあった。

バスケットははた目で見るよりも、ずっとずっと体力や精神力を要求されるスポーツだ。
限られたコートの中を動いているだけに見えるし、ボールパスやシュートもいとも簡単そうに選手が打つので、華やかでかつさわやかに見えるが、実際は違う。

限られたコートゆえにすぐにオフェンスとディフェンスが切り替わるので、ものすごいスピードで敵陣に行き、すぐにまた自軍の陣地に戻るというダッシュの反復を試合中ずっとしなければならない。
止まっている間も、常に相手を監視し、体を張ってゴールを死守する。
走るわ、飛ぶわ、投げるわで、コート内でトライアスロンをしているような感じだ。

体力を消耗すると、追って精神力も消耗する。
すると、シュートを打っても、全くゴールにボールが入らなくなっていく。
入らないことでの精神的ダメージと、入らなかったことでまた攻守が交替し、猛スピードで試合が進む。

赤木キャプテンが「根性のないやつにはできん」と言っていたが、本当にその通りなのだ。

これだけハードだからこそ、それに耐えうるだけの体力、精神力、根性を身に着けるべく、基礎をとにかく繰り返す。
バカのひとつ覚えじゃないが、どんなに自分がフラフラで目がかすんでいても、ボール投げたらゴールに入るくらいに、何度も何度も自分に刷り込みを行う。
基礎があってこそ、あの華麗なシュートや攻防がなせるのも、また事実である。

「スラムダンク」を読んで、純粋に笑いながら楽しめた反面、「あぁ、この練習きつかったよなぁ・・・」「これ、苦手だったなぁ・・・」と普通そのまま読み飛ばしてしまうようなシーンでいちいち立ち止まって感慨深く思う部分もたくさんあった。



結局、体力も、精神力も、根性も、情熱も、そして、バスケに対する大きな目標を見出せなかった私は、一年後に退部届けを出した。

仲間にも恵まれなかった。
精神的に支えてくれる先輩も、同期もいなかった。
まぁ、バスケが上手いわけでもなく、練習きつくてすぐにサボるような者を歓迎してくれるわけもないので、致し方ないが。

バスケ部員であった間に覚えていることと言えば、練習のキツさと、初めて買ったコンバースのバッシュと(後に、先輩に生意気と言われ不評をかうのだが)、一回だけ出させてもらった公式試合で得点は取れなかったが、練習どおりのアシストパスが出せて、初めて監督に「よし!」と言われたこと、この3つ。



あれから・・・・、バスケを離れてもう十数年経つが、「スラムダンク」を読んで、改めていいスポーツだなぁと思った。
読み終えて、過去の苦い思い出がちょっと変わった。

あのときに、「スラムダンク」を読んでいたら、もしかしたら、もう少し頑張れていたかもしれない。









■今日のカメ。


■スラムダンク
スラムダンク _f0232060_1842648.jpg バスケを知っている人も、知らない人も、ぜひ
読んでいただきたい一冊です。読んでるうちに、カラダがウズウズしてきて、何か始めたくなる・・・そんな本です。






■読書のお供に・・・KFC
スラムダンク _f0232060_1844999.jpgたまに、妙に食べたくなるケンタッキー。好きです。








■KFCフライドチキン
スラムダンク _f0232060_185935.jpgケンタッキーのフライドチキンは店によって、
すごくアタリハズレがある、と思うのは私だけ
でしょうか。
ちなみに、このチキンは、肉が硬く、油の臭い
がしたのでハズレ。





■KFCポテト
スラムダンク _f0232060_1852838.jpgケンタッキーのポテトは甘みがあって、すごく美味しいですね。ベリーグッド!








■必ず頼む、KFCスウィートコーン
スラムダンク _f0232060_1854820.jpgケンタッキーのコーンが好きです。
何の変哲もないコーンそのまんまですが、
これがすごく美味しいです、甘くて。
by meshi-quest | 2004-08-25 18:03
プロフィール
ゲームプロデューサー
成沢 理恵
「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」シリーズで知られる㈱スクウェア・エニックスを経て、 現在、ちゅらっぷす株式会社取締役、兼、ゲームプロデューサー。

ヒマさえあれば、国内、海外を食べ歩き、遊び歩く、生粋の遊び人。

その経験は、ゲームづくりにも活かされている、はず……。
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