湯治に行く 4 ~古いものと新しいものの化学反応~
時間が止まっている。いや、流れてはいるんだが、とてもとてもゆっくり過ぎて止まっているかに思える、そんな感じ。
そんな昔ながらの土産物屋や古い民家が並ぶ中に、数は少ないが、ちょこちょこっとオシャレなカフェや雑貨屋があったりする。
旅館の息子さんや娘さんがやっているのだろうか、地元出身の若い子がやっているのだろうか、明らかに「若い人による息吹」を感じる店。
それが浮くことなく、昔ながらの街を壊すことなく、うまくこの大正・昭和に融合しているのが、四万温泉を見ていて、いい感じだった。
最近は、若い子が温泉に行くことが増えた。
湯治場だって、ボランティアではないのだから、お金を取るビジネスをしていかなければならず、こういう若い客にもどんどん足を運んでもらわないといけない。
若い子にとっては、漬物や地元名産品だけでなく、若いセンスのかわいいお土産だって欲しいし、旅館の付属施設だけでなく、バスの待ち時間やちょっと小腹が空いたときに気軽に立ち寄れるカフェや雑貨屋があると嬉しい。
全部が新しく、若々しい温泉場になることなど、地元の人も客も望んでいないが、こうやって時間の流れに合わせて緩やかに古き良き部分と新しい息吹が融合して、化学反応を起こし、新たなパワーを生んでいくことは重要だと思った。
四万温泉は、そういう意味で、良いバランスの湯治場だと思った。
またいつか来てみたい。
■今日のカメ
■やっぱコレでしょ!
古き良き味わい「温泉まんじゅう」。
あんこはあまり好きじゃないんですが、温泉まんじゅうだけはすごく好きで、温泉行くと、必ず買って食べます。最近は温泉まんじゅうをその場で作っていない温泉場もあって(おそらく業者が作ってる)、さみしい限りです。
ちなみに、四万温泉の温泉まんじゅうは、あんも皮も甘過ぎず、かなり私好みの味でした。美味!
■温泉納豆
温泉街に納豆屋さんがあって、「温泉納豆」なるものを売ってました。
竹皮のようなもので納豆が包んである、昔ながらの納豆。粒が大きく、豆の味がしっかりしている、美味しい納豆でした。
■温泉コーヒー
新しい息吹代表。オシャレなカフェがあって、そこで出していた温泉コーヒー。
かわいい!こういうの、客は喜びますよね。
人気があって、かなり混んでました。全体的に若い人が多かったですが、おばさん達もお茶していました。ちなみに、温泉マーク部分はチョコレートで描いているようです。
■足湯+カフェ+雑貨屋
ここも新しい息吹を感じるお店。表に足湯できる場所があって、足湯しながらカフェを楽しめるようになっていました。中ではお土産も売っています。
■足湯は無料です。
看板に偽りなし。無料でした。
■足湯
足湯ってホント気持ちいいですね~。30分くらい、ずっと足湯してました。
■足湯とアイスクリームと煎茶
ここに一つの黄金律を見た気がします。足が温められ気持ちよくなっているところに、豆乳でできたソフトクリーム、そして、熱い煎茶。なんて極楽なんでしょう。
■あげまん看板と湯治場
今回撮った写真の中で、割と気に入っている一枚。「温泉あげまん」の若いセンスを感じるフォントの向こうに、古い街並みが続く、今回のコラムを象徴している1枚です。