私の身代わり
凶を引いてしまった事実は変えられないし、何よりもこのコラム上でネタとして書いてしまったので、周りに知れ渡ってしまっている。
もう逃げられない・・・。
こうなったら、前に向かって進むしかない。
防御力をあげ、守りを固めるしかない。
そんなこんなで、先日、「身がわり護符」を売っているという巣鴨の高岩寺へ行ってきた。
「高岩寺」という名前はあまり聞いたことがないかもしれないが、巣鴨の「とげぬき地蔵尊」という名前なら「知っている!」という人も多いのではないかと思う。
「とげぬき地蔵尊」は、病や痛みを取り除いてくれるお地蔵さんとして有名だ。
自分が病んでいる箇所もしくは痛みをかかえている箇所と同じ場所のお地蔵さんの体をこすることで、病や痛みをお地蔵さんが「身代わり」になってくださり、治してくれる。
同様に、病だけでなく、厄なども身代わりしてくださるなんとも頼りがいのあるありがたいお地蔵さんがいらっしゃる。
できればこの私の厄をすべて身代わっていただきたい・・・。
厚かましいとは思ったが、すごい期待を胸にJR巣鴨駅に降り立った。
巣鴨は「おじいちゃんとおばあちゃんのための町」とは前々から聞いていたが、ホントにそうだった。
町全体が異様に高年齢化している。平均年齢60歳はいっている思う。
駅から歩いて2分程度で、おじいちゃんおばあちゃんの竹下通りと呼ばれる地蔵通り商店街に着く。
この商店街の真ん中あたりに、目指す高岩寺はある。
商店街は、すごい人通りだった。
両脇には、煎餅屋、股引&下着屋、団子屋などが立ち並び、独特の雰囲気を出していた。
股引のベージュ、煎餅や団子の茶色で、全体的に茶系の世界が構成されていた。ブラウンワールドだ。
個人的には、和菓子とかすごく好きなので、煎餅や団子もすごく美味そうで、かなり楽しめる商店街だった。
そして、値段が安いのがすごくイイ。
おじいちゃんおばあちゃん特価になっているのか、煎餅一袋300円(結構入っている)くらい。
仏閣近くによくあるような「○○寺煎餅」とかだと、相場500円~1000円くらいだと思うが、それに比べかなり安い。
また、休日は露店も出ているようなのだが、露店の値段も安い。
例えば、お好み焼きが1枚300円。今の相場だと、500円が当たり前になってしまっているが、ここではまだ300円で露店のお好み焼きが楽しめるのだ。しかも、マヨネーズかけ放題。
隣にいた老夫婦が仲良さそうにお好み焼きを買っていったのが、すごく印象的だった。
夏祭りの露店でおじいちゃんやおばあちゃんがお好み焼きを買う風景なんて見かけたことがない。
でも、ここでは、おじいちゃんもおばあちゃんも若い子と一緒なのだ。
カップルでアツアツのお好み焼きを買い、一緒につついて食べるのだ。
その感じが、すごく良かった。
しばらく歩くと、高岩寺が見えてきた。
小さなお寺ではあるが、お参りの人が後を立たない。
お寺の中ほどへ行くと、左手に異様に列を作って混んでいる場所がある。
そこが、とげぬき地蔵尊がある場所だ。
みんな熱心にお地蔵さんをタワシでこすっている。
みんながみんな必死なので、なかなか列が先に進まない。
残念ながらあまりにも混んでいたので、お地蔵様を擦ることは断念したが、その代わりに「身代わりの護符」と「開運護符」を買ってきた。
きっと、これで今年も大丈夫!
大事にお財布にしまった。
ふと後ろを振り返ると、お地蔵さんが「大丈夫だよ」と、にこやかに私に微笑みかけていた。
■今日のカメ。
■地蔵通り商店街

この商店街の中にとげぬき地蔵尊があります。
■股引&下着屋

確かに、冬はあったかいのです。
■高岩寺

境内にも「名物幸せ団子」や「地蔵守り」などの露店が出ていました。
■お地蔵様に会う人の列

人の並びっぷりは、(平日の)アリスのティーパーティー以上ジャングルクルーズ未満と言ったとこでしょうか(笑)。
■とげぬき地蔵尊

■私の身代わり

今年はこのツートップで私の守りを固めます。