カレーの国へ行く。
その原稿を書いている時に、ふと思った。
「そういえば、あそこにはまだ行ってなかったなぁ・・・。」
行きたいときが、行くべきとき。
思い立ったら、すぐ行動。
興味と好奇心が原動力。
なんだか企業の社訓みたいだが、それはさておき、思い立ったので、行ってみることにした。
我々が向かった先、そこは「横濱カレーミュージアム」。
JR関内駅から徒歩数分のところにある、プチ・インドだ。
元々カレーは大好きな食べ物の1つなので、機会がなくて今まで行けずにいたが、カレーミュージアムも非常に気にはなっていた。
しかも、今回は朝起きて(←正確に書くと、とっくに昼過ぎの16:00に起床)神の啓示のように思い立って行動に移ったので、当然食事もとっておらず、腹ペコで突入したので、脳ミソによる興味だけでなく、胃袋的にも興味津々であった。
うちから国道1号線を車で飛ばすこと、30分。目的の「横濱カレーミュージアム」に到着。
ミュージアムといっても、一軒の博物館風な建物になっているわけではなく、池袋のナンジャタウン同様大きなビルの一部に入っている。
カレーミュージアムへは直通の専用エレベータでビルの7階まであがる。
エレベータの入り口へ来ると、インドの衣装を身にまとったお姉ちゃんから「カレーミュージアムとは何か」の1分講義を受けた。
人の話も聞けないくらい腹が減って仕方がなかったのだが、どうやらこの講義を受けないと、エレベータに乗せてもらえないシステムらしい。
カレーの国へ行くための第一の試練。ナマステ、インディア。
エレベータ待ちがてら、じっとお姉ちゃんの話を聞く。
エレベータに乗ると、すでにカレーの匂いが充満していた。
食欲を誘い、胃袋を刺激する第二の試練。
ヨダレ垂らすことなく、試練突破。
エレベータが到着し、扉が開くと、もうそこはカレーの国。
カレー好きのために、カレーしか用意されていないカレとアナタの国。
早速、進もうとすると、今度はインドの衣装を身にまとったお兄ちゃんによる足止め。
笑顔でご親切にカレーミュージアム館内のご案内とお勧め商品の講義が始まった。
またもや、エレベータ前にてこの講義を聞かないと先に進めぬシステムらしい。
煩悩は捨てねばならぬが、ここまで来ると、親切を通り越して、若干しつこい。
イライラしてきたが、でも、ここはじっと我慢。
「彼らはあくまでも親切でやっているのだ。」
「それに、そういうアルバイトの教育指導を受けているのだ。この子らに罪はない。」
なんとか、第三の試練突破。
こうして3つの難関を見事クリアした者だけが到達できるカレーの王国。
早速、探検開始。
コラム内では使いやすいので「国」という表現を使っているが、実際のカレーミュージアムの世界観は、横浜という場所も意識し、港町風な造りになっている。
まだ、鎖国を開いてまもない日本に文明開化の波がやってきた。
見たこともない異国の文化を目にするため、港に集まる人々とにぎわう横浜の港町。
その中で、遠くインドという神のいる国から金色に輝く黄金の食べ物がやってきた・・・。その名はカレー。
私が見たカレーミュージアムに簡単なストーリーをつけるとするとこんな感じだろうか。
カレーミュージアム内は、カレーの香りで充満している。
どこもかしこもカレー屋なのだから、当然だ。
しかし、餃子スタジアムやラーメン博物館でもそうだったのであるが、この胃袋を適度に刺激する良い香りが、ある一線を越えると、急に気持ち悪くなることがある。
これが、満腹である。
しかも、カレーはご飯がセットなのでボリュームもあり、この一線が近づくタイミングが早く来ることが予想される。
そこで、思った。
食べたいカレーにまず優先順位を付けねば・・・。
カレーミュージアムには全国各地の選りすぐりのカレー店のうち13店舗入っているらしいが、話し合いの結果、まず「やきカレー」なるものを食べさせてくれる【伽哩本舗】という店に入った。
ここを一番最初に選んだ決め手は、ミュージアム入り口で配っている館内パンフレットに載っていた写真で、トロ~リとしたチーズの感じが一番美味しそうに見えたからである。
この後のことも考えて、「お試しカレー」という量少な目の500円カレーを頼もうと思ったが、小さな但し書きに見逃せない一言が。
「ただし、お試しカレーは肉なし」
こうして一軒目にして、フルにカレーを食べることになった。やきポークカレー960円也。
フルで頼んでみたが、通常のカレーより量は少なめであった。味は美味しかった(詳しくは「今日のカメ」で写真と共にご覧ください)。
次に行った先は、カレーお好み焼き「ライス焼き」なるものを売っている【肥後たこ坊】。
テイクアウト形式のファストフードなので、待たずにすぐに食べれた(詳しくは「今日のカメ」で)。
ここまで食べ進んできて、かなり一線が見えてきた。
無念だが、次を最後の食事とする。やむをえん。
最後に向かった先は、【せんば自由軒】の「名物インディアンカレー」。
カレー雑誌には必ず載っている名店だ。
名物インディアンカレーは、ルーがない。一見すると、ドライカレーのに見える。
聞くところによると、当時カレーがご飯とルーを別々の皿に盛る形式しかなかったころ、忙しい大阪の人々に合わせてなんとか早く食べる方法がないかと考案されたのが、最初からご飯にルーを絡めたインディアンカレー。
カレーが絡まったご飯の上に載っている生卵をくずして、その上にウスターソースをかけてまぜて食べるのが正しい食べ方らしい。
とにかく、不思議なカレーだった(詳しくは「今日のカメ」で)。
そんなこんなで、3軒目でカレーを断念。
最後に抹茶アイスを食べて、カレーミュージアムに併設されているお土産屋「マサラヤ」に寄って、今日の冒険は終了。
ちょっと残念だったのが、思ったよりカレー店の店舗数が少なかったことと、 13店舗のうち、ちゃんと席に座ってレストラン方式になっている店舗は5件しかなかったこと。
つまり、残りの店舗はテイクアウト方式になっており、お皿とかも紙皿とかで、ちょっと雰囲気が出ない。
お好み焼きとかはともかく、普通のカレーはちゃんとしたその店の皿にもってもらった状態で食べたい。
カレーうどんも美味しそうであったのだが、紙の器であったため、断念した。
諸事情はあると思うが、せめて皿は普通の皿に・・・・ぜひお願いしたいところだ。
残念な点もあったが、東京にいながらにして、全国各地の色々な味が楽しめるのであるから、行ってみる価値はあると思う。
■今日のカメ。
◆外入り口

ちなみに、「カレー」「インド」ということでゾウをメインキャラクターにしていて、カレースパイスの名前が付いています。ピンク色のゾウが「クミンちゃん」、黄色いゾウが「ターメリックくん」らしいです。
◆ビル1階エレベータ前

◆8階カレーミュージアム入り口エレベータ前

◆カレーミュージアム館内

◆【伽哩本舗】

カレー自体も、他の店舗に比べて焼く分ちょっと時間がかかるようですが、比較的すぐ出てきます。
◆やきカレー

◆【肥後たこ坊】

テイクアウト方式ですぐに食べれます。
◆ライスやき

ここまで来るともうカレーではなく、ソースの味もしっかりしているのでお好み焼きという印象が強いです。
◆【せんば自由軒】のインディアンカレー(before)

◆【せんば自由軒】のインディアンカレー(after)

カレーなんだけど、別のものの気もするし・・・美味しいですが、不思議な味。
◆もなか抹茶パフェ

この香ばしい香りの最中がアクセントになっていて、非常に美味。白玉も付いて、300円也。
◆冷水

やっぱ、カレーには水っすね。
◆色々なカレー(1)

かなり種類があって、パッケージを見てるだけでも楽しいです。
◆色々なカレー(2)

美味いかどうかはともかく男らしいパッケージが好き。
◆お土産【購入品】

こういうおもちゃ付きの文具に弱くて、使い勝手悪いこと承知でつい買ってしまうんです(笑)。カレー、かわいい。
◆お土産【未購入品】

バーモントみたいなカレールーの容器の中に丸いカレーのハンドタオルが入っています。
パッケージがカワイイ。