特技
つい最近とあるインタビューの中で特技を聞かれることがあって、それまでかなり軽快トークをしていたのに、グッと詰まってしまった。
人から質問を受けるイベントを広義に「面接」とらえるとする。
この面接にかなり高確率で付きまとってくるのが、「特技」という質問である。
進学、アルバイト、就職と、人生の中で一度は面接というイベントに遭遇していると思う。
私も今まで何度もこの面接に遭遇してきた。
履歴書を提出して、その履歴書を元につっこんだ質問を受け、的確に返却する言葉の球技「面接」。
中でも「特技」という欄がかなりのくせものだ。
実は、旧エニックスで新卒の面接官をしていたとき、まず皆さんの履歴書で見ていた欄は「特技」だった。
自分が苦手なだけに、みんながどんなことを書くのか、すごく興味があった。
特技。
名の通り、特別な技である。特筆すべき技である。
なんだかここの欄に書くことは、かなり自信があって、かつ、それに対する各方面からの賛辞やら確証がないと書けないような気がして、どうもいつも悩む。
再就職でもしない限り、まだ当面、面接で特技を聞かれる機会なんてないだろうなぁと余裕ぶっていたら、この歳になってもまだ聞かれることがあった。うかつだった。
カラオケで毎度お約束のように浜崎あゆみさんの歌マネやったり、「クレヨンしんちゃん」の声マネしたり、一度食べた食事を家に帰って再現できる「舌コピ」など、一応「技」と呼べそうなものはあるが、特技欄に書いていいものなのか、自分的にちと迷う。
けん玉も結構得意で、止めけんは99%で成功するが、振りけんは全くできない。
最近マジックをやり始めたが、もちネタが1つしかなく、会社でやりすぎてしまって、社員のほとんどにネタばれしてしまった。
うーん、困った。
インタービュー中、色々考えて、考えたあげく、こう答えた。
「特技は・・・・金魚すくいです・・・。」
昔から金魚すくいは大好きで、今でもお祭りがあると必ずやる。
昔はただ好きというだけだったが、ある時を境に好きがちょっとした技術に変わった。
毎年行く近所の大きなお寺のお祭りで、金魚すくい屋のおじさんに金魚すくいの極意を教わったのだ。
それをするようになってから、格段に金魚すくいレベルが上がった。
最近、大阪に行ったときにもお祭りをやっている場所があって、そこでも金魚すくいをやった。
戦果を今日のカメに掲載させていただく。
あまりに絶好調だったので、私のとった金魚を写メールする人もいた。見ていた子供から拍手ももらった。ちょっと嬉しかった。
最後に、金魚すくい屋のおばちゃんが、こう私に聞いた。
「お姉ちゃん、プロかなにかの人かね?」
ううん、おばちゃん、金魚すくいにプロなんてないよ・・・。
でも、当分の間は、「特技:金魚すくい」にしようと思う。
■今日のカメ。
■大阪でやっていたお祭り
お祭りはホント楽しげでいいですね。露店、大好きです。
■金魚すくい屋
子供たちにまぎれて、堂々とすくってました。
■第一回戦 戦果
デメ金が3匹、あとは数えられず。
■第二回戦 戦果
うじゃうじゃとれました。
とった金魚はすべて戻していたので、2回目の料金はタダにしてくれました。おばちゃん、ありがとう!