秘湯に行く。(4) ~ 雪国の朝 ~
雪国の朝はキラキラしている。
空のブルーと、キラキラとラメの入ったかのうような白い雪。
大沢駅に着くと、電車が遅れているようで30分後というアナウンスが流れた。
もちろん、無人駅なので、自動の音声アナウンスだ。
誰もいない駅。
ホームにはイスもないので、ホームのコンクリートにじかに座って、電車を待つ。
あと30分も来ないというのに、不思議とそんなにイライラもしない。
ゆっくり雪でも見ながら待とう、と思う。
東京では5分山手線が遅れただけでもかなりイライラするのに、実に不思議なもんだ。
車の音も、電車の音もしない。
聴こえるのは、鳥の声と、風の声。
こんな日があってもいいな、そう思った。
東京に帰ってきて、友達に温泉に行ってきた報告とお土産を渡した。
私「ヒユに行ってきたんだよー!」
友達「ヒユ??」
私「そうそう、新潟のヒユ!雪見風呂で最高だったよ!」
友達「それ、秘湯と書いて、ヒトウって読むんだよ。」
そうなのだ、実はこんなに意気込んで行ったくせに、ずっと「秘湯ヒユ」だと思っていたのだ。
【秘湯】この漢字の本当の読み仮名を知ったのは、すっかり温泉を堪能して東京へ戻ってきてからのことだった。
■今日のカメ
■雪景色①

■雪景色②

■大沢駅

■ホームから見た風景①

■ホームから見た風景②

■ホームで電車を待つ
