タイ旅行記⑤ ~王宮と嘘つきオヤジ~
ワット・ポーの寝釈迦仏を見て、
個人的にはもうホテルに帰ってもいいかなくらいに満足だったのだが、
せっかくここまで来たので、2つめの寺院を見に行くことにした。
昔は朝から晩まで歩いてても、
興味津々で疲れなんて忘れてしまっていたが、
今となっては、疲れによって興味を忘れてしまいそうだ。
年とは、恐ろしいものだ。
余談はさておき、本題に戻す。
向かうワット・プラケオという寺は王宮の内部に位置しており、
歴代の王が建てた宮殿に囲まれている。
日本で言うと、日光東照宮とか、靖国神社とか、皇居とか、
その辺がイメージに近いのかもしれない(が、近くないかもしれない)。
情報誌を見る限り、ワット・ポーとワット・プラケオは
お隣さん同士になっているのだが、どうやら出た出口が悪かったらしく、
巨大な寺院を一周するはめになった。
ワット・プラケオに向かう途中、
一人の英語ペラペラな現地のオヤジが近づいてきた。
彼の英語から察するにどうやら「今日はプラケオはお休みだ」というのだ。
が、ガイドブックを見る限り、『年中無休』と書いてある。
ハッキリ言って、地球の歩き方やるるぶと、
この見知らぬ怪しいオヤジのどっちを信じるかと言われたら、
当然、「地球の歩き方」や「るるぶ」を取るだろう。
かなり怪しさ満点の中、このオヤジはさらに
こんなもっともらしいことを言い始めた。
和訳すると、「いつもは休みじゃないんだが、
仏教の教えで日曜日は働いてはいけない日なので、
寺はお休みなのだ。」と、彼は言う。
実に、もっともらしい・・・・気がする。
が、その割にはなぜ同じ寺のワット・ポーは営業していたのか、
なぜガイドブックはそのことを記していなかったのか、という疑問が出てくる。
でも、その一方で、本当に親切なオヤジ、という可能性だってある・・・。うーむ。
疑いの目を向けている私に続けて、こう言ってきた。
「行っても無駄だよ。それより、もっと良い寺があって、
そちらにみんな行くから、案内するよ」
・・・でた。
やっと正体を現したか!
「・・・それより、もっと良いのが・・・案内するよ」
この言葉で、オヤジが客引きであることが私の中で確定した。
断っても食い下がってくるので、
オヤジに英語で「無駄でもいいから行ってくる。
グループツアーで来ていて、みんな待ってるし」と言ってみた。
すると、「グループ?」と聞いて、オヤジはその場から立ち去った。
実はグループツアーでも何でもなかったのだが、
この「グループツアー」=「いっぱい人がいて、ガイドもいる」
結果、「嘘がばれる」が功を奏し、
オヤジを退場に追いやれた。
あとあと、ガイドブックを読んでみると、
ワット・プラケオ&王宮付近にいる客引きに注意とあり、
その手口や話し文句も全く一緒であった(笑)
観光客の宗教に対する無知、
地元に対する情報の無さを狙った悪質な客引き、
そして、このもっともらしい理由を行ってくる手口。
ワット・プラケオ&王宮付近に行かれるときには、くれぐれもお気をつけて。
そして、仮に捕まっても、
「グループツアーだ」と言い張れば、逃げていくので、ご安心を。
結果報告をすると、もちろん休館なわけもなく、普通に入れた。
で、肝心のワット・プラケオと王宮の話なのだが・・・・、
ま、それよりこっちの嘘つきオヤジとのイベントの方が面白かったので、
こちらでご勘弁を(笑)。
■今日のカメ
◆王宮外観

◆王宮とわたし

◆王宮内部①

◆王宮内部②

実は、どれがワット・プラケオで、どれが宮殿なのか、よく分かっていません。ホントすんません。
◆縁の下の力持ち

◆たくさんの観光客

by meshi-quest
| 2005-11-15 19:13
| 旅行_海外