「2コース」の1コース目『XEX an京懐石』
このコラムでもたびたび紹介させていただいているXEXレストランの六本木ヒルズ店が京懐石料理としてリニューアルしたとのことで、先日ご招待をいただき、行ってきた。
以前の和食のときと比べ、入口にウェイティングバーが出来たり、店内の様子が外からも見えるようなガラス張りになったり、若干開放的な雰囲気になっていた。
大人な雰囲気でゆっくり食事をしたいときのレストラン、という感じだろうか。
さて、お料理。
東京ではあまり馴染みのない京懐石ということで、行く前からとても楽しみにしていたが、正直、出汁と塩による味付と、京野菜の苦味がきつく、私の好みには合わなかった。
良いお店だと思うし、頑張っていらっしゃると思ったので、なおのこと、ウソは付けない。
その場だけ合わせて適当に感想を言うことは簡単だが、たとえそれがあまり良い話じゃなかったとしても、どう感じたのか、どうしてそう思ったのか、こうしたらいいのではないか、ちゃんと意見を残すことこそが大事だ、と私は思う。
これ、ご招待いただいた方にもすみませんとお伝えした上で、板長さんにも聞かれたので正直お話をした。
使っている食材は、野菜、魚はもちろんのこと、水から、塩から、すべてこだわりを持たれている、おそらく最高級の品だと思う。
そして、おそらく、京懐石としても最高のコースだったのだと思う。
ただ、例えば、味付けだったり、素材だったり、十数年ここで生まれ育って、慣れ親しんで、染みついているものというものがどうしてもそれぞれにある。
私で言えば、東京で生まれ、東京で育っているので、良くも悪くも、東京のものを食べ、東京で出てくるもので育っている。
それを一気に打開することは、相当食に経験があったり、食に探究心があったり、逆に無頓着でなんでも美味しく感じるとか、そういう人じゃないと難しい。
とは言え、色々な味を知ることは、絶対的にプラスになるし、新しい世界が広がることであるから、食の出会いは大事なことだと思う。
で、何が言いたいかというと、ここから先は、お店が決めることで、お店がどういう方向で進んでいくかに関わっていくことだと思うのだが、この味、この料理を「徹底的に貫いて、分かる人だけに提供していく」のか、「今まで知らなかった人へも幅広く広げていきたい」のか、それが今回の料理では見えなかった。
徹底的に貫くことは、料理と店に強い個性が出てくるので、その店でしか共有できないものがたくさん出せ、それを好きな人が集う(客の好みや質が統一されてくる)というプラス面もあれば、多くの人に広がっていかないというマイナス面もある。
逆に、幅広く広げていけば、その分、多くの人に共有されるプラス面もあるが、万人になるべく納得されるような料理や雰囲気を作らねばならないので、その店の強い個性が出しにくいというマイナス面もある。
以上が、私が個人的に感じたことではあるが、好みや考え方は千差万別、どれが良い、悪いもない。
どちらにお店が進むのもアリだし、どちらに進んでも良いも悪いもなく、ただ、分からなかったというだけ。
板長さんには、正直に感想を伝え、最後に、「お店がどちらに進まれたのか、次に来たとき楽しみです」、と話した。
板長さんも「今は、それが悩みどころなんです」、と苦笑いされていた。
さてさて、いつもだったら、ここで終りの話なのだが、この日はさらにこの後の話があって・・・。
■今日のカメ
■XEX an京懐石
六本木ヒルズに入っていた和食のXEX anがリニューアルして、京懐石になりました。
■ウェイティングバー
確か以前はクローズされていたと思うんですが、リニューアル後は、外から店内が見えるようになりました。
■カウンターの様子
目の前でお料理をしている様子が見れるので、カウンターは割と好きです。
■一品目
お赤飯に出汁のあんかけと金粉が乗っています。ご飯が1品目というのが意外性があり良かったです。
■焼酎
「一九道」という焼酎をいただきました。ビックリするくらいキレが良くて、美味しい焼酎でした。
■二品目
タコの京野菜の酢の物。京野菜苦味とすだちの酸っぱさが私にはちょっと強すぎて、苦手でした。
■三品目
鯛と京野菜のお吸い物。とてもイイ出汁が出ていて美味しいのですが、一品目の出汁とすでにかぶってきてしまっていて、私としてはもう少し違う出汁、塩加減のものが食べたかった感じです。
■四品目
お刺身とトロの握り。これはとっても美味しかったです。五島列島の太刀魚の刺身が出ていたのですが、脂が乗っていて、最高でした。
■五品目
煮アワビの肝ソースかけ。アワビがとても柔らかかったです。
■六品目
水菜と京のお揚げのスープ。これも出汁がきいていて美味しいお料理でしたが、出汁のお料理が続いてきているので、個人的にはもう少し変化が欲しかったです。
以前の和食のときと比べ、入口にウェイティングバーが出来たり、店内の様子が外からも見えるようなガラス張りになったり、若干開放的な雰囲気になっていた。
大人な雰囲気でゆっくり食事をしたいときのレストラン、という感じだろうか。
さて、お料理。
東京ではあまり馴染みのない京懐石ということで、行く前からとても楽しみにしていたが、正直、出汁と塩による味付と、京野菜の苦味がきつく、私の好みには合わなかった。
良いお店だと思うし、頑張っていらっしゃると思ったので、なおのこと、ウソは付けない。
その場だけ合わせて適当に感想を言うことは簡単だが、たとえそれがあまり良い話じゃなかったとしても、どう感じたのか、どうしてそう思ったのか、こうしたらいいのではないか、ちゃんと意見を残すことこそが大事だ、と私は思う。
これ、ご招待いただいた方にもすみませんとお伝えした上で、板長さんにも聞かれたので正直お話をした。
使っている食材は、野菜、魚はもちろんのこと、水から、塩から、すべてこだわりを持たれている、おそらく最高級の品だと思う。
そして、おそらく、京懐石としても最高のコースだったのだと思う。
ただ、例えば、味付けだったり、素材だったり、十数年ここで生まれ育って、慣れ親しんで、染みついているものというものがどうしてもそれぞれにある。
私で言えば、東京で生まれ、東京で育っているので、良くも悪くも、東京のものを食べ、東京で出てくるもので育っている。
それを一気に打開することは、相当食に経験があったり、食に探究心があったり、逆に無頓着でなんでも美味しく感じるとか、そういう人じゃないと難しい。
とは言え、色々な味を知ることは、絶対的にプラスになるし、新しい世界が広がることであるから、食の出会いは大事なことだと思う。
で、何が言いたいかというと、ここから先は、お店が決めることで、お店がどういう方向で進んでいくかに関わっていくことだと思うのだが、この味、この料理を「徹底的に貫いて、分かる人だけに提供していく」のか、「今まで知らなかった人へも幅広く広げていきたい」のか、それが今回の料理では見えなかった。
徹底的に貫くことは、料理と店に強い個性が出てくるので、その店でしか共有できないものがたくさん出せ、それを好きな人が集う(客の好みや質が統一されてくる)というプラス面もあれば、多くの人に広がっていかないというマイナス面もある。
逆に、幅広く広げていけば、その分、多くの人に共有されるプラス面もあるが、万人になるべく納得されるような料理や雰囲気を作らねばならないので、その店の強い個性が出しにくいというマイナス面もある。
以上が、私が個人的に感じたことではあるが、好みや考え方は千差万別、どれが良い、悪いもない。
どちらにお店が進むのもアリだし、どちらに進んでも良いも悪いもなく、ただ、分からなかったというだけ。
板長さんには、正直に感想を伝え、最後に、「お店がどちらに進まれたのか、次に来たとき楽しみです」、と話した。
板長さんも「今は、それが悩みどころなんです」、と苦笑いされていた。
さてさて、いつもだったら、ここで終りの話なのだが、この日はさらにこの後の話があって・・・。
■今日のカメ
■XEX an京懐石

■ウェイティングバー

■カウンターの様子

■一品目

■焼酎

■二品目

■三品目

■四品目

■五品目

■六品目

by meshi-quest
| 2008-03-24 11:07
| 六本木・麻布・赤坂