ベトナムへ行く。⑬ ~ニャチャンの観光スポットとやり手営業ウーマン~
地元に住んでいるホテルスタッフがそういうのだから間違いない(苦笑)。
とはいえ、町自体も小さいし、元々自然を楽しんで、のんびり過ごしてもらうようなリゾート地なので、そりゃそうなのだ。
が、観光客は勝手なもので、つい多くを欲してしまう(笑)
観光地はないというホテルスタッフのお姉ちゃんに「あえて言うなら・・・」と教えてもらった、彼女曰く「アンコールワットの小さい版」と「あまり大きくない白い大仏」という2つの観光スポットを見に行くことにした。
お姉ちゃんの言い方からして、行く前から期待度がうかがい知れてしまうスポットではあるが(苦笑)、せっかくなので何事も経験。
まずは、「アンコールワットの小さい版」へ。
正式な名前は、「ポーナガール搭」という寺院遺跡で、ホテルからタクシーで15分くらいのところにある。
入場料は約30円。階段を上って、丘の上に行くと、遺跡がある。
「アンコールワットの小さい版」。
言いたいことは分からんでもないが(苦笑)、アンコールワットのような遺跡を想像して行くと、割とガッカリすると思う。
素直に、「ベトナムのお寺」と思っていけば、間違いない。
地元の参拝者、遊んでいる子供、ベンチで休んでいるお年寄りなど観光客は少なく、ホント地元のお寺という感じ。
ただ、丘から一望できるニャチャンの町の眺めは、すごく素敵だった。
次に、「あまり大きくない白い大仏」へ。
ポーナガール塔からタクシーで5分くらいのところにある。
正式名称は、「ロンソン寺」という寺にある大仏だ。
こちらも地元密着型の寺という感じ。
この寺の参拝には入場料は必要ないが、ちょっとしたトリックがあるので要注意。
入口を入ると、学生服(ボウイスカウトのような服)を着た子供が数人待ち構えていて、観光客を見つけると、「寺の案内係です」と言って同行してくる。
確かに、服に写真入りのちゃんとした生徒証のようなものを付けており、聞けば、この寺に付属している学校の生徒らしい。
この生徒証と、割と丁寧な応対に油断し、本当に親切な案内役の子かと思ってしまう。ここがミソ(笑)。
私に同行してきた女の子は2人いて、中学生くらいだろうか、1人は英語も日本語もしゃべれないようでベトナム語で案内をしていたが、もう1人はどうやらかなりのエースみたいで、話がうまい上に、英語、日本語が上手で、それ以外にも数ヶ国語話せるらしい。
で、境内を案内してくれるのだが、人がいなくなった途中で「授業が始まるので戻らなきゃいけない」と言い、突如、白大仏がアップになったポストカードを差し出して、とてつもなく法外な価格で売りつけてくる。
この法外な価格が半端なく、紙質の悪いポストカード10枚セットを、100万ベトナムドン(日本円で約6500円)で買えと言う。
売る理由として、英語でしきりに「学校のためです」と言ってくる。
この子がかなりのやり手で、過去アジア各国でこの手のものは相当交わしてきた私だが、そんな私でも交わしをすんなりできないほどの交渉上手だった(笑)。
一応、案内はしてくれたので(ほんの少しだったけど)、この値段でカードは買わないが、案内料としてベトナムドンを少し渡して別れようとすると、「寄付は受け取れない」とあくまでもこのカードを買えと言ってくる。
カードの値段は下げないわ、かといって案内料では受け取らないわ、離れてくれないわで、だんだん私もイラついてきて、「この値段以外では買わん」と、日本円で1000円くらい(それでもかなり高額)を渡してポストカードを買って、二人を振り切るようにその場を離れた。
もしかしたら本当に寺の学校の子で、学校のために売っているのかもしれないが、あのやり方では印象が悪いし、強引すぎて、詐欺に近い。
ハッキリ言って、ポストカードなんて欲しくもないし、お金を出すのもどうかと思ったが、こうでもしないと離れられず、仕方がなかった。炎天下だったし、時間もなかったし。
一体、あの子によって、何人の人がポストカードを買わされ、一日いくらくらい売上げているんだろうか・・・。
女の子で中学生、語学堪能、応対丁寧、「学校のため」という営業トーク、粘り強さ・・・・うーむ、最強の営業ウーマンだ(笑)。
■今日のカメ
■アンコールワットの小さい版

■ポーナガール塔からの眺め①

■ポーナガール塔からの眺め②

■ロンソン寺

■寝釈迦仏

■あまり大きくない白い大仏

■ドラゴン

■大仏ポストカード
