銀太くんと馬車
札幌にて。
赤レンガで有名な北海道庁前で写真を撮っていたところ、目の前に馬車がやってきた。
観光客向けのほろ馬車だ。
銀色の馬が1頭、その馬車をひいていた。
名前は、「銀太」くんと言うらしい。
とてもおとなしい馬だ。
観光馬車はご夫婦でやっているようで、テンガロンハットをかぶったおじさんとおばさんが、
観光客に写真撮影を促したり、馬車の説明をしている。
しばらく、銀太くんを見ていて、あることに気が付いた。
しょっちゅう、舌を出す。
口の横にデローンと出す。
まるで、不二家のペコちゃんのよう。
なんだかかわいい馬だなぁ!と、その時は思った。
さて、帰りのタクシーの中。
運転手さんと話がはずみ、どんなものを見たか?と聞かれたとき、ふと銀太くんを思い出して、その話をしてみた。
すると、運転手さんは、
「銀太くんは、もう高齢で、疲れていて、舌を出しているんですよ。
みんなの人気者ですが、もう休ませてあげたいですね。」
と教えてくれた。
「かわいい」と思っていたことが一気に違う方向に急展開し、なんだか淋しくもあり、悲しくもあり、なんとも言えない気分になりながら駅へ向かった。
銀太くん、今日もお勤めご苦労様でした。
■今日のカメ
■北海道庁

観光客がたくさん来ていました。
■馬車

■銀太くん

とても大人しく、観光客や子供に大人気でした。