京都「祇園びとら、」へ行く。
京都在住のグルメな知り合いの紹介で、
祇園の繁華街にあるフレンチ「祇園びとら、」で食事。
「びとら、」は「美虎」の意らしく、
大地の覇者の虎と美しい料理から来ているのだそう。
ちなみに、「びとら」の後ろの「、」は私のミスではなくw、
正式名称にちゃんと入ってるもの。


派手な祇園の高級クラブ街の一角にあり、
しかも京都のレストランは中が分からない作りになってるので、
入るまではかなりドキドキしたのだが、
外の雰囲気とは全く違って、スタッフの皆さんはとても気さくで、アットホームで、
女性一人の食事でも居心地良く、楽しめる。


本日は、16,000円のおまかせコースを注文。
まず最初のアミューズは、亀岡地鶏のコンソメ。
鶏の旨味が凝縮されてて、とても上品で、それでいて美味しい!

1品目は、前菜の盛り合わせ。
シェフが目の前で仕上げや盛り付けをしてくれるのが嬉しい。


今日の前菜は、琵琶湖の本モロコ、マグロのタルタル、
鯛と自家製カラスミ、和歌山県産金柑のコンポートなど。
どれも色鮮やかで、美しく、とても美味しい!



素晴らしいのが、最初に渡されるこの筆箱のようなケース。
中を開けると、なんとキャビアと昆布の佃煮が詰まっていて、
これからのコース料理の好きな時に、
自分で自由にアクセントで乗せて食べることができる。
こんな風にモロコの頭に乗せたり・・・、これは楽しいし、嬉しい一品!!




2品目は、上賀茂の甘いかぶらとホタテの組み合わせ。
上にはベーコンチップと、下にはカリフラワーのピューレ。


3品目は、今年の干支でもある丹波のイノシシ。
そのイノシシをメンチカツにすることで、
干支と勝つで縁起物。
ソースは卵黄とマスタード。
縁起がいいだけでなく、味わい深く濃厚で美味いメンチ。



4品目は、堀川ごぼうとビーツのポタージュ。
この大きな大根のようなものが堀川ごぼう。
出汁もたっぷり入ってて、根菜の旨味と合わさって、上品なポタージュに。



5品目は、美人良鍋(びとらなべ)。
すっぽん、ふぐ、高麗人参、金華ハム、フカヒレなど、
コラーゲンたっぷりの美容に良いものがたっぷり詰まった贅沢な鍋。
味もちゃんと美味しくて、ふぐの魚団子も入ってて、食べ応えあり!




6品目は、出汁のジュレでいただく素麺パスタ。
仕上げに上から香り良いホースラディッシュを削ってくれる。
メインディッシュの肉に行く前のちょうどいい口直し。




なんかもう1味足したい時に、そうだ!アレ!!
キャビアの佃煮を筆箱から取り出して、かけてみる。


7品目のメインディッシュは京都牛。
茶葉を敷き詰めて、蒸し焼きにしたもの。


カットした牛肉は、岩塩プレートの上に盛り付けられ、
岩塩プレートの塩分で、塩を付けなくても程よい塩気がある。



9品目は、彩り大根ご飯。
これまでの料理もものすごく美味しかったのだが、
この彩り大根ご飯が今まで私が食べた土鍋ご飯の中でNo.1に美味しくて、
出汁とバターの風味のバランスと、大根の甘みが絶妙で、
この大根ご飯に出会えただけでも今日来た甲斐があったくらいの感動!!


このご飯、めちゃくちゃ美味しい・・・(泣)。
ずっと永遠に食べ続けられるレベル。
大根がこんなにご飯に合うとは知らなかった・・・。
付け合わせのお新香も、ちゃんとフレンチだけあって、
バルサミコ酢を使ったピクルステイストになっており、
見た目はお新香で和の食材を使ってるが、しっかり洋風。これも美味しい。



彩り大根ご飯だけでも十二分に美味しいのだが、
ご飯の特製トッピングがお代わり自由になっていて、
すでに二杯飯、三杯飯、確定の状態w。

牛しぐれの赤ワイン煮込みは、
あんこを加えて、ほんのり和風の甘みを出していて、ご飯にバッチリ。

京都名物のじゃこは、フレンチならではの工夫で、
カシューナッツとオリーブオイルで炒ってあり、香り良く、これも絶品。
正直、どこ行っても京都のご飯には山椒じゃこが出てくるので、
だんだん飽きてきてしまうのだが(苦笑)、このじゃこは美味しいなあ〜。

イカと青海苔とバターで作ったご飯のお供。
これも珍しい独特の味だが、ご飯はすごく進む味。

トリュフ卵は、卵の容器に黒トリュフを入れて寝かせることで、
殻から呼吸をしている卵がトリュフの風味を吸って、
ほんのりトリュフ風味の卵になるというもの。
卵は、新鮮な亀岡の平飼い鶏のもの。


そして、なんと私の選んだ卵が双子w。
「祇園びとら、」さんとはご縁があるのか、
オープン始まって以来、記念すべき初の双子生卵だそうだ。

双子生卵TKGをありがたくいただく。
黄身がダブルなので、いつもの卵かけご飯よりも濃厚w。
さらに上からカラスミもかけ、筆箱からキャビアの佃煮も乗せる。
とても豪華なTKGとなった。





10品目のデザートは、洋風ぜんざいと酒粕のブリュレ。
これも甘さ控えめで、とても美味しくできていた。
小菓子の一口フィナンシェもいい感じ。最後まで丁寧。




紅茶を飲んでいると、
さりげなくシェフがあの筆箱を私のテーブルに置いていった。

気になって開けてみると、
なんとキャビアが入っていたところに、かわいい金平糖が!!

これ、お客様からこの筆箱を持ち帰りたいという要望が多く、
今までは洗って普通にあげていたところ、なんかそれだと淋しいので、
ちょうどそのサイズにハマるのが金平糖で、
金平糖を入れてプレゼントをするようになったのだそう。

どこまでも素敵なフレンチ。
東京でも地方でも散々フレンチは行ってるので、
ずっと普通に美味しいのではなく、
「京都」ならではの、ここでしか味わえないようなフレンチを探してたが、
ようやく味、内容、盛り付け、そしておもてなし含めて、
私が探していた京都フレンチに出会えたような気がした。
■「祇園びとら、」
https://www.vitra.jp/