春夏秋冬で必ずお邪魔している大好きなフレンチファンタジスタ、
「Celaravird セララバアド」で冬のコース。
いつものように橋本シェフ目の前の
カウンター2名だけの席、シェフズテーブルへ。

テーブルに置かれたかわいらしいカードを開くと、
絵本のような世界の中に、本日のメニューが書かれている。



まず1品目は「樹氷コットン」というアミューズから。
冬コースの定番のスターター。
枝に見立てたグリッシーニにラルドを巻きつけ、
綿に見立てた綿菓子の中にはキャラメリゼされたナッツが入ってる。



本日はノンアルコールペアリングを注文。
白い雪景色に合わせるドリンクは、
真っ赤なローズマティーニ。
ローズの香りがするノンアルコールマティーニの表面を液体窒素で固めたもの。
色は対照的で、でも「冬」という部分で上を凍らせてて、
料理の中でちゃんと世界が繋がってる。

2品目は、これも冬の定番の「毛玉」。
細かい毛玉のようなジャガイモのフライに真っ赤なビーツの粉。
中には西洋ワサビのクリームが入っている。
そういえば、最近セーターとか着なくなったなあ。
子供の頃はよく着ていたのに。
なんてことを、料理を見ながらふと思い出した。



3品目も冬の定番になっている、
インパクト絶大な、見た目そのまんまの「林檎」。
食べられるのは周りではなく、中の芯の部分。
マンチェゴチーズと林檎を凍らせたアイスのような芯が入ってる。



合わせるペアリングは、
林檎とジャスミンとクローブのジュース。
元々林檎ジュースは好きだが、
これは甘さが控えめで、香り良くて、大人の林檎ジュース。
冬のノンアルペアリングの中で一番好き(そして、いつもお代わりしてるw)。
すごく美味しい!

4品目は、牡丹海老とセルフィーユの根っこ。
これは「セララバアド」冬のコースの新作メニュー。
昨年の秋くらいから急激に日本のフレンチ界で大人気になった
セルフィーユの根っこ。
セルフィーユはよくデザートの飾りに葉っぱが使われるが、
実は根っこが驚くくらい甘くて美味しい。
サツマイモとジャガイモを足したような味がする。


5品目は、冬の「セララバアド」の名物、
「食べられる折り鶴」。
根セロリ薄く伸ばして紙のようにし、
それを丁寧に折った食べられる折り鶴と。
岩手ほろほろ鳥のフォアグラと、
上からかけたマッシュルームマッシュルームソースで、キノコに見立てた料理。
これは相変わらず芸術品だなあー。
冬に毎回いただいてるけど、その度に驚く。ホントすごい。




6品目は、これも冬コースの定番、「冬の大地」。
白ニンジンとブラックオリーブと発酵バターで、冬の大地を再現し、
その上に、冬の根菜たちのソテーを植えている。
かわいい上に、すごく美味しい一品。
野菜もさることながら、「土」が美味しい(笑)。
国産小麦と天然酵母を使った絶品自家製パンと共に。






「冬の大地」に合わせるドリンクは、
イエロービーツと生姜のビタミンカラードリンク。
ちょっと想像のななめ上を行く、根菜風味がするドリンク。
飲みやすいウコンドリンクを飲んでる感じ。

7品目は、福井の蟹と
ホワイトアスパラガスのカルドッソ。
カルドッソは、スペインのスープ多めのリゾットのような料理。
濃厚な蟹出汁のスープがすごく美味しい!!
何杯でも食べれそうなスープリゾット。
リゾットには同じく福井の「いちほまれ」というお米を使っている。


8品目は、白子のフリットと
白トリュフの泡と百合根のムースの温菜。
クリーミーで濃厚で、かなり好みのクセになる味。
仮に白子なくても、周りだけで十分美味しいw。



合わせるドリンクは、
八女茶に金柑の香りを移したもの。
いい香りのする、フレンチにも合う日本茶。

9品目は、帆立貝と洋梨のグリル。
密閉容器にスモークを注入して蓋をし、一気に瞬間燻製をする。
密閉容器を開けると、桜チップのいい香りがする。



10品目のメインディッシュは、
紀州鴨の丸焼きをカットしたもの。
鴨が柔らかくて、旨味が凝縮されてて、とても美味しい。
付け合わせは海老芋とクルミのピューレに、春菊のソース。



合わせるドリンクは、
ほんのりカカオの香りのする中国茶に花梨の香りを付けたもの。
ワインはもちろんだが、肉料理にすごく合うお茶。
お茶でお肉をいただくのもいいもんだなあ、と思える一品。

11品目のデザートは、
「カカオ対照」という不思議な名前。
まずは、カカオを冷たく大きく軽く薄くしたデザートから。
フワフワはで、口の中で冷たさを感じる前に消えるくらい軽い!

12品目の「カカオ対照」は、
対照的に、カカオを温かく小さく重く濃くしたデザート。
濃厚なカカオを使ったブラウニーと、苺の結晶。




13品目はアートな小菓子の盛り合わせ。
ガラスはわざと曇るようになってて、冬のガラス窓をイメージしたもの。
中には、まるで本物かのような緻密な2つのスノードーム。
おもちゃのようなカラフルなドームはチョコケーキ、
白いスノードームはエルダーフラワーの液体を球体化したもの。
雪山のようなモンブランと、手紙のエンボスのチョコも食べられる。





食後は、一煎目と二煎目の香りや味や色の違いを楽しむ
ハンドドリップの日本茶。
鹿児島県の「ゆたかみどり」と同じく鹿児島の「はるもえぎ」のミックス。


「セララバアド」の料理は、見ていただいても分かるように、
その緻密に出来ていて、その瞬間に食べてもらうものが多く、
テイクアウトになるような料理でもないし、
家で食べるような料理でもないし、
橋本シェフがその瞬間に命を吹き込むことで動き出す料理。
この料理の下準備にも多くのスタッフを必要とするので、
1年以上続くコロナの中、本当に大変だったと思う。
オープンからお邪魔させてもらっているいちファンとして、
食べて応援させてもらうことくらいしか出来ないけど、
次の春のコースも楽しみに、応援し続けていきたい。
いつも応援ありがとうございます。
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