京都・東山「LURRA° ルーラ」へ行く。
ミシュラン1つ星獲得の
料理のジャンルや国籍を問わないイノベーティブフュージョン、
「LURRA° ルーラ」で食事。
なかなか予約の取れない人気店だが、
京都のグルメなお友達が月1行くほどの超常連でご一緒させてもらえることになった。

ニュージーランドで出会った、
国籍も出身も違うシェフ3人が始めたレストランプロジェクトとのことで、
他のレストランとも生い立ちが異なり、一線を画す。
店内に桜の薪のいい香りが漂う。
キッチンとカウンターが近く、
キッチンの目の前には大きな薪火の釜が2つあり、
ほぼ全ての料理をこの薪火で調理をしている。
火力が安定しない薪火で繊細な料理を仕上げるのは
素人目にも大変そうで、相当な技術なんだろうと思う。


1品目は、パパドの上に乗った北海道の秋刀魚。
セミドライトマトと白昆布とホースラディッシュのクレマ(泡)の組み合わせ。


飲み物は基本ペアリングのみになっており、
アルコールかノンアルかが選べる。私は今回はノンアルペアリングで。

2品目は、発酵した蕎麦のイングリッシュマフィンに、
キャビアと岩牡蠣のクリームとハーブを付けていただく前菜。
本来私は牡蠣は一切食べられないのだが、
すごくクリーミーなペーストになっていて、これは美味しくいただけた。



3品目は、北海道の帆立と自家製XO醤の組み合わせ。
アクセントにカラマンシーを使っている。
XO醤がすごく美味しかった!




ペアリングは、味醂とライチの紅茶と、
アクセントにフェヌグリークの入った爽やかですごく美味しいドリンク。

4品目は、かぼちゃのコンフィ。
バターナッツのかぼちゃとヘーゼルナッツのハムスに、
ローズ味噌と発酵したホワイトアスパラガスとホエイの泡。
ローズ味噌がすごくいいアクセントになってて、
薔薇と味噌という意外な組み合わせに驚いた。



ペアリングは青りんごのグラニースミスとスイカのジュースに
いちごやハーブを加えたもの。
このドリンクがめちゃくちゃ好みの味だった。いい香り!

5品目は、三重のとろさわらと春菊の組み合わせ。
さわらは乳酸発酵させたミカンに漬けて、
目の前の薪火を使ってシェフが焼いていたもの。




ペアリングは、中華風の薬膳コーラをイメージしたもの。
馬告(マーガオ)などの中華スパイスと
紹興酒のアルコールを飛ばしたものを合わせたドリンク。

6品目は、土佐赤牛の薪火焼き。
赤牛は表面を蜜ろうに5週間漬けて、焼き上げたもの。
付け合わせは岩手の安比まいたけ。


ペアリングは赤ワインをイメージしたノンアルドリンク。
ペルーの紫トウモロコシのジュース「チチャモラーダ」や、
ハスカップを発酵させたもの、メキシコハイビスカス、
ミントやブルーベリーなどを混ぜて、
色だけでなく、風味やコクも赤ワインに近づけている。

7品目は、「LURRA° ルーラ」のメインディッシュ、
毎朝、京都・大原へ採りに行くという京野菜の薪火焼き。
お皿が赤くなっているのはハリッサが塗ってあり、
ヤギのヨーグルトと共に辛さを調整しながら、野菜をいただく。


8品目は、焼きおにぎりのお茶漬け。
中には鱈、ウイキョウ、台湾パセリ、サフラン、フェンネルなどが入ってて、
爽やかにいただける無国籍のお茶漬け。
ここまでの料理がホントに旅をしているかのような
世界各国の食材、調理法を使っていて、
この〆のご飯で長い旅から日本に帰ってきた気分になる。不思議な感じ。


ペアリングは、薬草酒「アブサント」をイメージしたノンアルドリンク。
スターアニスやエキナセアなど各種ハーブを加えたドリンク。
お茶漬けのサフランの香りが引き立つように考えて、
ペアリングのハーブを合わせているのだそう。

9品目のデザートは、ハチがテーマ。
ライラックや松のハチミツで作ったハチミツ酒「ミード」を
ムース状にして凍らせて、ハチの巣型にして、
そこハチミツや花粉など、ハチに関わるものを美しく乗せている。
ちゃんと、ハチの子もいる。
ちなみにハチの子はスナック菓子みたいで、サクサクしてて美味しい。



ペアリングは、ノンアルのジン。
国産のジェニファーベリー(ジンの原料)を中心に、
国産のグリーンレモン、長野のハチミツなどを合わせたもの。

10品目の最後のデザートは、
ローストした柿を使ったドーナッツ。
この「〇」は、「LURRA° ルーラ」の店名にも付いている「〇」で、
ちゃんと最後にここにたどり着くのが、
小説や映画を観てるかのような気分になって、すごく心地良かった。


ちなみに、店名の「LURRA° ルーラ」は、
勝手にドラクエの「ルーラ」(瞬間移動魔法)かと思っていたら(笑)、
バスク語で「地球」という意味なのだそう。
「メシクエ」のような食べ歩き記事を書かせてもらっていると
結構色んなところにお邪魔させてもらって、
結構色んな食材や調理法に出会ったりするのだが、
「LURRA° ルーラ」さんでは全く知らない食材や調理法が大半で、
本当に世界は広いなと思った。
「地球」の名前が表しているように、地球一周旅をしてきたような気分だった。
美味しかったし、それ以上に勉強になったディナーだった。
■「LURRA° ルーラ」
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by meshi-quest
| 2021-11-22 08:08
| 京都