台北に行く。⑩ ~ミシュラン店「EMBERS」でディナー~
台北在住のグルメな方のご紹介で台北にあるミシュラン1つ星&ミシュラングリーンスター獲得のフュージョンレストラン「EMBERS」でディナー。
店内はこんな感じ。
ものすごくオシャレな空間で、まるで東京の表参道あたりで食事しているような気分になる。
食堂や屋台巡りをしていたこともあって(笑)、ここが台北であることを一瞬忘れてしまうような空間。
メニューはこんな感じ。
今月のコーステーマは「本質」「原味」。
なお、スタッフの皆さんも母国語ではない英語を駆使しての説明や会話なので、あえて詳細は載せないこととする。
以下の料理も料理の詳細内容ではなく、写真を中心に雰囲気をメインに楽しんでいただければと思う。
1品目のアミューズは、コチラの葉に包まれた小さな緑色のもの。
これを見て「え!!!」と驚いた方はかなりの台湾通。
これ、台湾全土で嗜好品として愛用されている檳榔(ビンロウ)という噛みたばこ的な合法ハーブを模したもの。
檳榔(ビンロウ)は、ヤシ科の植物を石灰の塗ったコショウ科の植物で包んだもので、そのまま口に入れて噛むと、赤い唾液が出てくる(らしい)。
効果としては覚醒や高揚感があるらしく、年齢高めのトラックやタクシーの運転手さんには未だファンが多いらしい。
ただ、この檳榔(ビンロウ)は石灰含めて、発がん性の高い物質が多数含まれており、言うまでもなく健康には悪いようだが、台湾では18歳以上であれば誰でも購入が可能。
・・・という檳榔(ビンロウ)のレプリカが、まさかミシュラン1つ星の最初のアミューズで出てくると思わなかった。笑
ちなみに、中身はオリーブで作られたレプリカのアミューズで、もちろんこれは食べられるし、食べても害はない。
2品目は、海老と海苔のアミューズ。
見た目は美しいが、タルトが大きいせいで1口では食べられず、結果、上の海苔がボロボロ落ちてしまい、正直食べづらい。
ドリンクはアルコールかノンアルのペアリングしかないようなので、ノンアルペアリングで。
「EMBERS」と「ZEN ZEN TEA」というお茶屋さんがコラボして作っているボトリング台湾烏龍茶。
こちらもまずくはないのだが、ボトリングティーとして期待される非日常感あるような香りや旨味はなかったかな。

3品目は、台湾カカオを使ったほんのり甘いお餅のようなアミューズ。
4品目は、ユウガオを使った料理。
ユウガオを焼魚のように見立てて焼目を付けて、クリーミーな豆のソースとパクチーの新芽の組み合わせ。
ドリンクは、紅烏龍。
5品目は、百合根とタコの前菜。
6品目は、ポテトパン。
台湾のオシャレ高級レストランで流行ってるのだろうか・・・。
「earnestos」ではポテトパン自体に強い酸味があったが、「EMBERS」では付け合わせの白いソースに強い酸味があり、それを付けると酸っぱくなる。
世界一のレストラン「noma」が京都に来た「noma kyoto」にお邪魔した時にも酸味や発酵などがキーワードになっていて、海外のミシュラン系レストランの潮流なのかもしれない。
個人的には私はあまりこの酸っぱいポテトパンが好きではないが。
7品目は、丁香魚というキビナゴのような小魚と麻とベビーキャベツの魚料理。
このキビナゴのような魚がかなりクセがあり、魚臭が強く、酸味があるソースでその匂いが上がってきてしまい、この料理は断念させてもらった・・・。
そして、この時のティーペアリングが密香烏龍というほのかな甘さがある烏龍茶だったのだが、料理と全く合わず・・・。
8品目は、甘辛く煮込まれた豚肉とレンコン。
メインディッシュの肉料理ではあったが、とある方の感想を借りるならば「缶詰の焼鳥のような・・・」味と内容で、かなり残念ではあった。
9品目は、筍とおこげのご飯。
表面をわざとカリカリにおこげにして、それを割って、ご飯と混ぜ合わせる。
炒めた台湾野菜をたれに付けて、ご飯と一緒にビビンバのような感じでいただく。
ご飯はともかく、野菜炒めは美味しくいただける味で、言葉選ばずに言えば、コースの中ではこの料理が一番安心して食べれたかな。
スープはかなり薄くて、イマイチだった。
10品目は、酒粕とニガヨモギのデザート。
酒粕が異常に強くて、すごくバランスが悪く、食べれなかった。(私以外の方も残していた)
11品目は、「EMBERS」がコラボしているジンと、リコッタチーズと、フルーツのタルト。
これもジンが強すぎてお酒の香りや味が前面に出過ぎており、かつ、とても甘い・・・。
正直な感想を書かせてもらうと、経験として台北のミシュラン店を訪問出来たのは良かったが、
全体的に味のバランスが悪く、見た目重視というか、シェフのやろうとしていることと内容が伴っていない印象だった。
ぶっちゃけ、250円でお腹いっぱい美味しい魯肉飯が食べれてしまう場所で、5万円近い金額するコース内容とは思えず、
そして、この内容とコンセプトでやっているにも関わらず、遠くで見えているシェフが一度も感想を聞きに来ない、挨拶にも来ないことも残念ではあった。
ここ「メシクエ」でもよく書いているが、ミシュラン店だったり、グルメサイト高評価のレストランが必ずしもその評価通りで、良いとは限らない。
結局は、実際自分で見て食べてみるまでは分からないので、とにかくひたすらメシクエするしかない。
色々と残念なレストランではあったが、いい経験になるメシクエではあった。
いつも応援ありがとうございます。
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by meshi-quest
| 2024-06-24 08:07
| 旅行_海外