早稲田「旧雨（キュウウ）」へ行く。
大好きでよく通っていた新宿御苑前にあった薬膳中華料理の名店「古月」が早稲田に移転をし、薬膳中華料理店「旧雨」（キュウウ）としてリニューアルオープン。
当時の「古月」の時の中華も素晴らしかったが、さらにそれを超えて「旧雨」になった前田シェフのお料理が素晴らしく、毎月定期的にお邪魔させてもらっている。
今回は、東京や京都のグルメな友人を集めて貸切会をさせていただいた。
通常のコースではない、貸切会で人数が揃っているからこそできる前田シェフの料理が食べれるので楽しみ。
乾杯は、私が大好きな前田シェフのスペシャルドリンク「酸梅湯」（サンメイタン）。
以前の新宿御苑前「古月」の時は蒸し暑くなる5月下旬～6月上旬くらいから名物のこの「酸梅湯」がドリンクメニューに登場し、大好きでいつも飲ませてもらっていた。
薬膳的には熱を下げて、暑さで奪われた体力を回復するポカリスエット的な役割があるドリンクで、味としては、酸味が穏やかな梅ジュースを燻製したような味。
最初は初めての味の組み合わせに驚く人も多いが、梅と燻製がめちゃくちゃクセになり、お代わりが絶えないドリンク。
今回の貸切会でも最後までみんなが美味しく飲んでいた。
1品目は、アオリイカと台湾バジルと柑橘のナンプラー和え。
外の蒸し暑さを吹き飛ばすような台湾バジルと柑橘の爽やかさと、ナンプラーのコクと香りが絶品。
2品目は、杭州の鳩。
鳩を烏龍茶に漬け込み、楠でスモークしたもの。
めちゃくちゃ美味しくて、あと10切くらい食べたいｗ。
付け合わせは、桑の実で作った中華蒸しパン。
3品目は、カツオと枇杷の怪味ソース。
「怪味」（かいみ）とは、怪しいという意味ではなくｗ、中国で「複雑な味」というだそうで、甘味、酸味、塩味、苦味、旨味、麻味（痺れる味）、辣味（辛味）などが入ったもの。
カツオを油煮にして、枇杷に詰めた前菜。付け合わせはピータン。
本当に複雑な旨味を感じる一品で、カツオと枇杷がこんなに合うと思わなかった！
4品目は、穴子の紫蘇豆鼓炒め。
薬膳的には「体の湿気を取る」食材を使った料理とのこと。紫蘇の爽やかさと豆鼓のコクがすごくいい。
5品目は、私が大好きで毎回頼んでいる「ふかひれの煮込み 青海苔風味」。
普段はコースメニューの中に入っていなくて、別メニューとして追加する料理なのだが、今回は私がぜひみんなに食べてもらいたかったので、貸切コースに入れてもらった。
よくあるフカヒレは醤油の姿煮込みが多いと思うが、前田シェフが作るフカヒレは魚介出汁でフカヒレを煮て、青海苔の白湯でいただく前田シェフ特製のフカヒレ。
「旧雨」さんにお邪魔する度に頼んでいるが、私が今までいただいたフカヒレ料理のNo.1だと思っている。
ちなみに、フカヒレは薬膳的には「肺を強化する」という効果があるのだそう。
6品目は、中国政府公認の「高級営養薬膳師」資格を持つ前田シェフのスペシャリテ「養生スープ」の初夏バージョン。
この日は、しじみ、はとむぎ、朴葉、はぐらうり、あひるの組み合わせ。
アクセントに、 白豆蒄（びゃくずく、円形カルダモン）という漢方食材が入ってて、ほのかにカルダモンのいい香りがする。胃を守り、食欲不振などを助ける効果があるのだそう。
海のものも、山のものも入ってて、絶対普通のお店では一緒にならないようなすごく食材の組み合わせだが、前田シェフの手にかかると、これらの美味しい部分だけが抽出されて、すごいスープになって出てくる。
7品目は、コースにはない追加メニューから「肉焼売」と「えび蒸し餃子 潮州風」。
潮州風は、いわゆる小麦の皮ではなく、米粉を使った皮を使うのだそう。
8品目は、ほたての春巻。これも追加メニューから。
前田シェフは気を遣ってくれて、お腹の具合に合わせて追加で選べるように別メニューにしてくれていたのだが、今回の貸切会のメンバーはよく食べ、よく飲む人たちなので、結果、全員追加メニューを頼むという。笑
9品目は、白瓜入りの小籠包。
10品目は、茹でた仔牛の新生姜炒め。上に乗っているのはたでの葉。
この仔牛の炒めがめちゃくちゃ美味しくて、旨味もしっかりありつつ、上品でクリアな味で、絶品だった。
11品目は、私がいつも頼んでいる追加メニューのすっぽんスープ。
洋食の上品なコンソメスープかと思うくらい、旨味が凝縮されたクリアなスッポンスープ。全くクセも、引っ掛かりもなく、ひたすら優しい。
12品目は、コースにはないが追加注文ができる前田シェフのスペシャリテ、麻辣豆腐（2200円）とご飯。
牛肉の旨味がしっかり効いている、すごく美味しい麻辣。
これも追加で選べるようになっていたが、結局、参加者全員が頼んでいた。笑
13品目は、あずきを練り込んだ手打ちジャージャー麺。
目の前で前田シェフが製麺してくれる一品。
個人的に、ジャージャー麺がこれまであまり好きではなかったのだが、このジャージャー麺は初めて美味しいと思った。
食べれない、好きではないという人が食べて美味しいというって、相当凄いことだし、その人の閉じた世界を開くわけだから、料理人さんってすごい。
14品目は、自家製杏仁豆腐とメロンシャーベット。
参加者全員が本当に前田シェフの料理を絶賛してくれて、私としては今回だけの貸切会のつもりだったけど、急遽、また貸切会をすることに。
結構食べ歩いてきたメンバーが揃っていたが、その人たちが感激してくれるのは嬉しいし、その人たちを感激させられる前田シェフがすごい。
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by meshi-quest
| 2024-07-24 08:07
| 東西線その他
