赤坂「赤坂 おぎ乃」へ行く。
懇意にさせていただいている予約の取れない日本料理店の名店「赤坂おぎ乃」にて、
今宵も大将荻野さんの季節感溢れる芸術的なお料理をいただく。
神無月(10月)のテーマは、「重陽の節句」。
重陽の節句は、中国の陰陽道で奇数が縁起の良い「陽」の数字の中でも最も大きい「9」が重なる日を「重陽」として、9月9日に無病息災を祈ってお祝いをするイベント。日付としては9月なのだが、本来は旧暦の10月くらいの寒くなってきた時に行われるものだそうで、10月のテーマとしているのだそう。
重陽の節句では、邪気を祓うために毒消しとなる菊の花を用いる。
迎い酒は、早瀬浦の特別純米酒「夜長月」を菊花が入った盃でいただく。
1品目は、重陽の節句の菊の花があしらわれた前菜。
下には対馬の煮穴子と、百合根「月光」、大麦と、菊花の餡かけ。
2品目は、大きな里芋の葉の上に乗った前菜。
余市のバフンウニ、噴火湾の毛蟹、車海老、ほうれん草、ヤマエノキに、出汁のジュレが掛かっている。
4品目のお造り、まずはさっきまで生きていた新鮮なカワハギから。
ウサギの器の中にはカワハギの肝と醤油、小皿にはちり酢。
続いて、藁で軽く炙り、備長炭で香り付けをした戸井の本鮪。
上からは黄身醤油と山芋と海苔の佃煮。
5品目は、松茸とにえばな。
ご飯が炊き上がるちょっと前の、少し水分がある一番甘いご飯の状態に松茸を入れて、サッと蒸して、塩だけで味付けしたもの。
松茸本来の味や香りが楽しめる、一番贅沢に松茸を味わえるご飯。
6品目は、愛媛の名漁師・藤本純一さんのノドグロの味噌幽庵焼き。
下には蒸し栗をたっぷりと削ったもの、上には舞茸の素揚げと、付け合わせには黒無花果。
味噌の風味と、栗の甘味がすごくよく合っている。
7品目は、名物のジオラマのような八寸。
神無月(10月)のテーマは、「紅葉」。
いかだの上に、小さな小鉢の八寸料理と、秋の野花や紅葉が飾られ、いかだに乗って紅葉の川を下っているかのような情景を表したもの。
大きな雪洞(ぼんぼり)は、実は大根で出来ていて、「おぎ乃」さんの八寸の春と秋に出てくる名物。
大根の葉脈が透けている様が、まるで綺麗な和紙のように見える。
八寸の中身は・・・
・あいち鴨とエリンギのすき焼き風
・愛媛の名漁師・藤本純一さんが捕ったスッポンの茶碗蒸し
・焼き茄子のずんだ和え
・柿の白和え
・イクラと菊花とほうれん草のお浸し
・アオリイカと炒り立ての胡麻
・能登の岩もずく
・シルクスイートの焼き芋天ぷら
8品目は、愛媛の名漁師・藤本純一さんのサワラの天ぷら。
上には香茸の香り良い餡かけ。
9品目は、「鱧松」の煮物。
名残りの鱧と、出始めの松茸が重なるほんの一瞬の旨味と香りの贅沢料理。
10品目は、〆のご飯。
皮がパリパリで、中はふっくらの相変わらずの絶品鰻。
続いて、炭火焼きの秋鮭といくらと、たっぷりのキノコの炊き込みご飯。
炭の香ばしい香りと、キノコや鮭やいくらの旨味がたまらないクセになる味。
「おぎ乃」さんではご飯のお代わりが出来て、上記の炊き込みご飯の他、卵かけご飯、自家製カラスミ、自家製ゴボウのきんぴらなど、いろんなご飯のおかずが用意されている。
まずは、すごく美味しかったので、鮭といくらとキノコの炊き込みご飯をお代わり。
そして、本日は特別に鱧松の美味しい出汁を使った雑炊も!
11品目は、「おぎ乃」特製あんみつ。
自家製のあんこ、ほうじ茶寒天、黒無花果に、上からお餅のソース。
12品目は、「つくば」という東京で育てられている栗のアイス。
上からたっぷりと蒸し栗が掛かっている。
今年は暑い時期が長く、あっと言う間に寒くなり、何だか秋が短かったので、こうして料理で秋を感じさせてもらえるのはありがたい。
この日もとても楽しく美味しいコースだった。
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by meshi-quest
| 2024-10-29 08:08
| 六本木・麻布・赤坂