【全写真付き】高知「HOTEL MONONOBA モノノバ」に泊まる。後編
2025年初夏に高知・安芸市にオープンをする全2室の隠れ家ラグジュアリーホテル「HOTEL MONONOBA」(ホテルモノノバ)のプレオープンにお邪魔させてもらった。
「「HOTEL MONONOBA モノノバ」に泊まる。前編」では、「HOTEL MONONOBA」(ホテルモノノバ)が誕生した経緯やホテルの館内の様子、全2室のルームツアーを紹介させてもらった。ぜひ前編からご覧いただけると、後編もより楽しんでいただけると思う。
さて、後半では「ホテルモノノバ」のダイニングにて、オーナー楠目さんがこだわり抜いた夕食をいただいたので、ご紹介したいと思う。
夕食はホテルの宿泊料金に含まれており、高知の海の幸や山の幸をふんだんに使った創作料理のコースがいただける。
ドリンクは、お料理に合わせて厳選したワインのペアリングや、ノンアルコールも私の大好きなロイヤルブルーティー「Fall in Love」を入れていただいているので最高級のボトリングティーもお楽しみいただける。
1品目は、チャンバラ貝のパクチージェノヴェーゼ和え。
高知では酒の肴として定番でよく食べられているという「チャンバラ貝」。初めて食べたのだが、つぶ貝のようなしっかりとした食感があり、パクチーのソースともよく合ってて、美味しかった。
2品目は、トウモロコシのポタージュ。上には高知県名産の青海苔。甘くて、とても美味しい。
3品目は、「野菜の皿鉢(さわち)」。
高知には皿鉢(さわち)と呼ばれる大きなお皿におかずを盛って食べる文化がある。通常はそのまま皿の上に盛るらしいのだが、皿鉢をちょっとアレンジして、お盆のように小皿料理を乗せている。
かぼちゃの煮物、高知で採れた「ハッピートマト」のマリネ、そら豆のキッシュ、野菜の焼物、高知でよく食べられる虎杖(イタドリ)のトマト煮、ウスイエンドウマメと安芸名産の「どろめ」(生のしらす)、高知名産の茄子のジェラードなど。
この皿鉢の器もご祖母様が大切に使っており、この家にあったものだそう。見た目にもとても華やかで、どれから食べるか迷うのも楽しい。
4品目は、「肉と魚の皿鉢(さわち)」。
高知でよく食べられる皮膚がただれたように見える不思議な魚「やけど」のフライ、これも高知でよく食べられるクジラのさえずりとニョッキのトマトソース、高知名産「土佐あかうし」のラグーと茄子、高知のブランド鶏「はちきん地鶏」、高知のブランド豚「柚子ぶた」のトマト煮など。
この一皿の中にも食べたことのない高知の食材が満載で、とても勉強になるし、楽しい。ここでしかいただけないものばかりで、単に宿泊ホテルに付いているディナーの粋を超えた、ホテルで食べるべきディナーになっている。
5品目は、高知でよく食べられる海のギャング「ウツボ」のお椀。
ウツボって、本当にギャングというか、顔だけでなく、着ているもの(皮膚)もイカツくて(笑)、通常だとこの皮を見せないようにするのだが、「ホテルモノノバ」ではこのギラギラの皮目をわざと出した、イカツいお椀を出している。この皮目を全面に出しているお椀は高知でもここだけなのではないかと思う。
中には山椒麺を入れて、見た目はギラギラだが、味はとても上品に仕上がっている。
6品目は、高知と言えば真っ先に名前が挙がる料理の1つ、カツオのたたき。
カツオは通常生姜などの薬味と醤油でいただくが、このカツオには薬味やたれをガストロバックしており(減圧料理器具を使って非加熱で食材に水分や出汁を浸透させる調理方法)、カツオを食べると同時に薬味の味もする。
7品目は、土佐あかうしのグリル。
このあかうしにもガストロバックが施されており、あかうしの出汁が肉の中に浸透しており、ジューシーで旨味が染み込んでいる。
8品目は、玉手箱。
中を開けると、かわいい6種の手毬寿司が並んでいる。
上からキンメ、鯖、イサキ、下は茗荷、椎茸、こんにゃく。シャリにはバルサミコ酢など様々な調味料で風味付けがされており、ネタにはガストロバックが施されているので、このまま醤油などは付けずにそのまま食べて、それぞれの味を楽しむ。
9品目は、高知県名産の鰻を使った鰻丼。
鰻の中にたれがガストロバックされていて、ご飯はカルナローリ米というものを使って炊き込みご飯のような感じになっている。ネオ鰻丼。
10品目は、高知でおやつによく食べられるといういも天。サツマイモがとても甘くて、ホクホク。
11品目は、同じく高知・安芸市にある「有光酒造」さんの酒粕を使ったチーズケーキと枇杷のコンポート。
高知は枇杷の産地らしく、普通に家の庭とかにオレンジ色の実が付いた枇杷をよく見かける。久しぶりに枇杷食べたが、美味しかった。
さて、翌朝もダイニングで朝食がいただける。
朝のお庭が美しい。普段は朝食は全く食べないのだが、こんな景色を見ながら朝食をいただけるなら、喜んでいただきたいと思う。
朝食は和定食で、鮭の中に煮干しバターをガストロバックさせた焼鮭と、高知のお米を使った炊き立てご飯、高知・安芸市名産のしらすとじゃこ、虎杖の煮物や高知の漬物、お味噌汁など。
煮干しバターの旨味をたっぷり浸透させた焼鮭がとても美味しかった。ご飯が進む。
さて、ここまでとても豪華で素敵な「ホテルモノノバ」の夕食と朝食を紹介させてもらったが、衝撃的な話をすると、実は「ホテルモノノバ」にはシェフはいない。何なら、ソムリエもいない。
こんなすごい料理を出しているのに、シェフがいないのだ。
建築家である楠目さんがなぜ「ホテルモノノバ」を始めることになったかは「「HOTEL MONONOBA モノノバ」に泊まる。前編」 でお伝えした通りで、ご祖父様とご祖母様の思い出が詰まった大切なお家を守るためだった。
当然、楠目さんはホテルをやることになるとは思ってもなかったし、ホテルをやるためのに足りないものも多数あった。
そのうちの1つがシェフで、ホテルの周辺は山に囲まれ、自然豊かな反面、お店などは何もなく、ホテルのコンセプト的にも出来ればホテルにずっといるくらいにゆっくり滞在しながら、食事はホテルで出してあげたいとは思っていたのだそう。
ただでさえ、世の中は人不足の中、高知の安芸で優秀なシェフを探したり、来ていただいたり、仮に来てもらってもずっと居てもらえるのは不可能と考え、人に左右されずに、シェフがいなくても美味しいホテルの食事を出すことはできないかと考えた。
そして、悩みに悩んだ末、私も共通の友人であり、ミシュラン獲得経験もある京都の人気イノベーティブ「CAINOYA」の塩澤シェフに辿り着き、楠目さんも一から塩澤シェフの指導を受け、シェフがいなくても一流の料理を出すシステムを生み出した。
メニューや大枠の仕込みは毎月塩澤シェフが行い、楠目さんとスタッフの皆さんでシェフがいなくても出来る部分をコンベクションオーブンなどを駆使しながら、仕上げも含めて完成させて、お客様に出している。
ものすごく画期的なビジネスモデルで、おそらく知らない人は当然シェフが中にいると思うくらいの素晴らしい料理が出てくる。同じくソムリエも不在であるが、それを感じさせない塩澤シェフからの指示で、ちゃんと料理とペアリングが出来ている。
事前にシェフ不在は知っていたはずの私も実際プレオープンで料理をいただいて、この料理がシェフ不在で出せてるのかと思うと、改めて驚かされる。
今後、世の中的にも人不足はもっと深刻化していくと思うが、存在としての人に頼らなくても運営できるモデルは、日本全国で悩んでいるホテルさんや飲食店さんにも考えるきっかけと勇気を与えるのではないかと思う。
「ホテルモノノバ」はホテルでありながら、単なるホテルにあらず、ビジネス的にもあらゆることの常識を覆すチャレンジをしており、人不足で困っている人のヒントになれば・・・と、楠目さんはシェフ不在のことも公言をしている。
今回プレオープンに滞在をさせてもらって、お世辞抜きに、本当に素晴らしいホテルだと思った。
ワクワクする。応援もしたい。
また早速秋にお邪魔させてもらうための予約をした。あまりに居心地がいいので、滞在日数を伸ばして予約をした。
高知に来るきっかけとご縁を作ってくれた楠目さんに感謝している。
素敵なホテルを作ってくれて、ありがとうございます。
ご祖父様とご祖母様もきっとすごく喜んでいらっしゃると思います。
守られているかのようなこの居心地の良さがそれを象徴しているように思います。頑張ってくださいね。
■「HOTEL MONONOBA モノノバ」
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by meshi-quest
| 2025-07-08 08:07
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