西荻窪「和食なない」へ行く。
懇意にさせていただいている、静かにお酒と料理に向き合える隠れ家和食「和食なない」さんで夕食。
雑居ビルの2階にあり、常連さん含めて、知る人ぞ知るでお客さんが来ているので、表の看板は電気が消えてて、入口も普通のマンションの1部屋のような感じだが、中はちゃんとやっている。
「和食なない」さんは、昨年2024年11月に私がプロデュースさせていただいている渋谷サクラステージ4階「404Kitchen」のメシクエイベントに出店していただき、お客様大行列の末、最後はおでんのつゆまで全部売り切れる「おでんと茶割」という伝説のイベントをしてもらった。
元々、大将の中川さんは独立前に創作おでん屋さんの立ち上げ店長をしていたこともあったのだが、このイベントまでは「和食なない」では和食としてのお料理やにぎり鮨をメインとして、おでんは封印していた。
昨年のイベントで大反響があり、それ以来、秋冬は「和食なない」でもおでんをやるようになった。
そして、今年も「なないのおでん」の時期がやってきた!
大将の中川さんが作るおでん出汁は、和食の基本である昆布や鰹節をベースに、自家製の干し大根、干し林檎、干しミカン、干し柿、紫蘇の枝など、通常のおでん屋さんでは見られないような食材を使って、作られている。
そして、こんな複雑な食材を使っているのに、驚くほど優しく、上品で、バランス良く、多くのお客様がつゆを完飲するくらい美味しい。
私も、いくら美味しくてもつゆまで完飲することはあまりないのだが、「なないのおでん」のつゆは飲んでしまう。
まずは、おでんの大根から。
綺麗に面取りされてて、真ん中は千鳥の形にくり抜かれている。しっかり美味しい出汁が染み込んでて、美味しい。
具材によって味の染み方も変わるので、全部別々に煮て、最後に合わせているので、「なないのおでん」はものすごく手間が掛かっている。
味変で、自家製の太刀魚味噌。この味噌もまた美味しくて、旨味たっぷりの味噌田楽のような感じになる。
先付は、鴨のローストビーフ、ばい貝の煮付、シャインマスカットの白和え。
トマトととろろ昆布と、小肌のつみれとあおさ。
「なないのおでん」はすごく表情豊かで、トマトの酸味が出汁に合わさった時にまた別の味わいになり、あおさの風味が出汁に合わさった時にまた別の味わいに変化する。不思議なおでん。
「おでん=単調な味」と思っている人にこそ、ぜひ食べて欲しい。
赤身が美味しい上物のナガスクジラの刺身と、美味しかったので先付のばい貝の煮付を大盛でお代わり。
生麩と、はんぺんと、ちくわぶ。
ちなみに、ちくわぶって関東のおでん文化のようで、京都や大阪でおでんを食べると、滅多に出くわさない。大阪出身の「なない」大将中川さんも東京に来てから、ちくわぶを知り、ちくわぶが好きになったと言っていた。
渋谷サクラステージでのメシクエイベントでも大好評で瞬殺売り切れだったロールキャベツと、三陸のわかめ。
鶏とキノコが詰まったロールキャベツと絶品出汁の組み合わせがたまらない。
わかめも、わかめから旨味が染み出るので、さらに出汁に旨味が乗ってて美味しい。
玉子と、こんにゃくと、モッツアレラチーズ。
じゃがバターと、チーズさつま揚げ。
最後は、天然キノコとおでん出汁を使った炊き込みご飯と、湯葉とくずきりのお椀。
おでんって、こんなに面白くて、色々なものに変化するんだなあ!と驚く。秋冬だけの「和食なない」のお楽しみ。
■「和食なない」
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by meshi-quest
| 2025-10-27 08:07
| 西荻窪








































